IPO価格が6ドルだったUパワーの株価は、1株75ドルまで急騰した後、43.18ドルで20日の取引を終えた。時間外取引で、株価はさらに21%下がって34ドルをつけたが、フォーブスは同社の73%を保有するLiの保有資産を13億ドル(約1740億円)と試算している。
Uパワーの株価は20日に乱高下したため、少なくとも22回取引が停止された。
Liが2013年に設立したUパワーは、目論見書によると、中国の中小の自動車ディーラーとバイヤーをつなぐ車両の調達事業を行った後、2020年にバッテリースワップ技術を事業の中核に据えた。同社のUOTTAと呼ばれるバッテリー交換技術は、鉱業から物流まで幅広い分野で応用できるとされる。
上海のコンサルタント会社Automotive Foresightのエール・チャンは、Uパワーが、バッテリー大手CATLの小規模なライバルになり得ると述べている。CATLは、物流業界向けにバッテリースワップ関連の製品やサービスを提供しようとしている。
Uパワーの2022年上半期の売上高は前年同期比615%増の430万元(約60万ドル)に達したが、これはバッテリー交換サービスの売上が伸び始めたためとされる。しかし、売上の約3分の1を車両調達事業から得ている同社は、研究開発費の増加などの要因により、2022年上半期に190万ドルの損失を計上した。
同社の株価の急騰は、急成長する中国のEV市場へのエクスポージャーを持つためとされている。シンガポールに拠点を置くDZT Researchの調査主任のKe Yanは「この会社は、中国で急激に成長しているEV業界に、バッテリー交換という興味深いコンセプトを提示している」と述べた。
(forbes.com 原文)