WWDCにおけるアップルの複合現実(MR、Mixed Reality)への取り組みの発表をめぐる誇大広告のレベルがばかげているほど大げさであることを考えると、このMR新製品ラインに関するメッセージを別の新製品ラインで薄めてはならないという議論がある。まさに15インチのMacBook Airがそのポジションに合致する。
数年前まで、アップルはiPhoneやiPhone Proの新機種に、最新のAクラスチップセットを搭載して発売していた。最近、下位のiPhoneは前世代のチップセットで出荷されているが、この選択がスペックの分離を進め、入門端末とPro端末の価格差も大きくなっている。また、アップルはM1 MacBook Airを在庫として保有することで、999ドル(税込13万4800円)のエントリー価格を維持しつつ、M2 MacBook Airを高価格で提供できている。
ティム・クック率いるアップルはここ数年、ハードウェアの世代をうまく組み合わせて、それぞれの価格帯でオプションのある段階的なポートフォリオを作りあげてきた。M2チップセットを搭載した大型のMacBook Airは、このパターンにうまく当てはまる。MacBook Proの1世代前に納まるMacBook Airもそのパターンに当てはまるだろう。
率直に言って、M2チップセットはすでに消費者に対してかなりの性能を提供しており、ほとんどのタスクに十分すぎるほど対応できる。さらにパワーが必要な場合、14インチもしは16インチのMacBook Proモデルを検討できる。
アップルが15インチのMacBook Airを提供することで、より大きなディスプレイが必要な人は、過剰なパワーと超高額のMacBook Proモデルのことをついに忘れることができる。M2チップセットだとしても、この大型のMacBook Airは、大きく遅れたとはいえ、Macのラインナップに加わり歓迎される存在となりそうだ。
(forbes.com 原文)