米国のロースクール上位5校のうち4校が、今後はUSニューズ誌の大学ランキングに参加しないことを表明した。この4校は上位から順にエール大学、スタンフォード大学、コロンビア大学、ハーバード大学だ。昨年のランキングで3位に入ったシカゴ大学は撤退を表明していない。
また、医学部でも同様の動きが相次いでいる。ハーバード大学(ランキング1位)、コロンビア大学(同3位)、ジョンズ・ホプキンス大学(同3位)、ペンシルベニア大学(同6位)、デューク大学(同6位)をはじめ、13校が撤退を発表した。
同ランキングに反旗を翻した最初の大学は、リード・カレッジだった。それ以来、多くの大学がこれに追随しており、今年はロードアイランド・デザインスクールやコロラド・カレッジ、バード・カレッジが撤退した。
ランキングの作成方法は?
USニューズ誌が1983年に開始したランキングは、現在では最も代表的な大学ランキングとなっている。同誌は大学を評価する上で、卒業率と留年率、社会的流動性、卒業生の実績、学士課程の学術的評判、教授陣の資質、学生の高校での成績、財務状況、卒業生の寄付率、学生の負債といった基準を設け、総合大学やリベラルアーツ大学などのカテゴリーごとに各校を比較している。使用するデータは、各校からアンケート形式で収集している。
支持派と反対派の言い分は?
支持派は、学生が進学先を決める際に大学ランキングを利用することで、より良い情報を得ることができると評価。ランキングは客観的な基準を用いており、順位に応じてどの程度の教育水準を期待できるのかについての批判的な分析を提供するものだとしている。ところが、ランキングに反対する大学が撤退している理由の核心はそこにある。反対派は、学生が個人としてどの程度の成功を収められるのかを判断する上で、大学ランキングは参考にならないと主張している。
以下に、大学ランキングがもたらす潜在的効果と、それに対する反対意見を紹介しよう。