この機会を有益なものにするにはまず、自分を誰かに推薦してくれたり、雇ってくれたり、貴重なアドバイスを与えてくれたりできる人と会うべきだ。さらに、会話の流れを事前に計画し、キャリアアップにつながる面談や面接にこぎ着けるようコントロールする必要がある。そのためのステップを、以下に挙げる。
1. 相手に感謝し、面談の目的を改めて説明する
あなたが提案した面談なので、まずは相手が時間を取ってくれたことに感謝する。また、相手は忙しくて、あなたが面談をお願いした理由を忘れているかもしれない。初めに「お話しする時間を取っていただきありがとうございます。私の経験を踏まえた場合、〇〇分野でどのような機会があるかについてぜひご意見をうかがいたいです」などと言うこと。2. 自己PRを30秒~1分でする
続いて、「まずは1分ほどで改めて私から自己紹介をして、それから質問させていただくのはいかがでしょう?」と聞いた上で、自分がどのように会社に貢献できるかや、他の候補者との違いを簡潔に示すこと。自分が求めるものや、貢献できるものを明示することで、相手に何をサポートしてほしいのかが分かりやすくなるようにしよう。自分が向かうべき方向性について助言してほしい場合を除き、「いろいろな可能性に前向きです」などとは言わないこと。
代わりに「大手企業で最高執行責任者(COO)の下で働くオペレーション担当上級副社長、あるいは後期スタートアップのCOOのどちらかになることを目指しています」など具体的に述べよう。
3. 生産的な質問を考えておく
相談相手の会社での採用のチャンスがあると思える場合は、社内の空きポジションに焦点を当てた質問をすること。他社での採用可能性について尋ねて相手を興ざめさせないように。まずは、「私のスキルが生かせる場所はどこでしょう?」といった広い質問から始める。あまり有益な答えが得られなかった場合は、さらに具体的に質問する。例えば、事前にその会社の組織図を調査しておいてから、「X部門を率いるYさんに連絡しようと思うのですが、どう思われますか?」などと尋ねよう。
会話をしばらく続けるうちに、相手から「素晴らしい方ですね。あなたのような経歴の人を探していた半年前にお話しできていたらよかったのに」と言われるかもしれない。これは、あなたが正しい方法で正しい人を相手に自分を売り込めたということだ。こう言われたら、話題を相手の社内のポジションから、別企業でのポジションへと移そう。