優れたリーダーには「強い好奇心」が欠かせない理由

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2.自分らしく、新しい価値観をアップデートし続ける

ChatGPTが流暢な文章を書くようになったことで、ニュースルームを小さくしたメディアがあった。一方で、AIには絶対に人間のような文章を書けないという人もいる。ChatGPTに頼る学生に対して、教育のあり方を考え直す必要があると思う教授もいれば、教育現場でのテクノロジーの活用を制限しよう議論を始める人もいる。

抵抗してもテクノロジーは進化し続けるし、それを使う人間の価値観も進化し続ける。リーダーは誰よりも早く新しいテクノロジーが生み出す価値観を自分の中で整理できる人間である必要がある。

3.遅れないように、新しい世界に飛び込む

1月、トヨタ自動車の社長交代発表において、内山田元会長は「老害にならないよう」と語り、豊田章男元社長は「自分は所詮はクルマ屋」と言って、自分たちの限界について触れた。

自分の限界を自分で見極めるのは本当に難しい。実績や経験があればあるほど、限界など見えないと思うし、引き際もわからなくなる。そうして何年も同じ世界から抜け出せないと、リーダーの限界が組織の限界になる。
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適度に限界認識をして、次なる新しい世界に飛び込むリーダーこそ、逆説的だがいつまでも新しい価値を生み出し続けることができる。自ら変化を生み出し続けられるリーダーには、勇気が必要だ。

リーダー自身が学び続けることはもちろん大切だが、それよりも自分の知らない新しい世界に出会い、その体験を通して自分の世界観を広げ続けることができる体質を見につけることの方がもっと大切と言えるだろう。リーダーに必要なのはスキルではなく、体質作りである。

文=西野雄介

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