今、自動運転車が走っている場所がわかる「AutonoMap」

AutonoMap(スクリーンショット)

この地図の名前は「AutonoMap」だ(アクセスした後は右上の「拡大」アイコンをクリックして、地図を見ることをお勧めする)。これは現在増加中の、自動運転車が安全ドライバーや従業員を乗せずに、一般市民や一般市民のための貨物を乗せて道路や歩道を走っている場所を地図化する試みである。地図上の赤色のマーカーは完全自動運転状態、その他の色は従業員が同乗している一般向けロボットタクシーサービス、ならびに将来的に一般向けに開放される予定のサービスを示している。

多くの小さなマーカーは、配送ロボットを示している。配送ロボットには人間が乗ることはできないが、ほとんどの場合、遠隔地のオペレーターから時折アドバイスを受けることができる。掲載された企業には、大部分の時間を遠隔操作ガイドなしで走行する車両だけを申告するように依頼を行っている。配送ロボットの中には車道を走行するものもあるが、多くは歩道を走行し、横断歩道を渡るときのみ車道を通行する。歩道は自動運転を行いやすい空間なので、稼働台数も多くなっている。

マップには、ロボットタクシー用と配送ロボット用の2つのレイヤーが示されている。配送ロボットレイヤーには、Gatik(ガティック)のクラス4トラックを含む自動運転配送ロボットだけが掲載されている。ロボットタクシーレイヤーには、まだ稼動していないプロジェクトや、青とオレンジのマーカーで示された安全ドライバー付プロジェクトが含まれている。

一般開放されていない多くのテストプロジェクトは表示されていない。それらに関する適切なリストが作成されたときには、新しいレイヤーとして追加される予定だ。レイヤーの表示/非表示を切り替えて、1種類だけを表示することができる。シンガポールに置かれているMotional/Nutonomy(モーショナル/ニュートのミー)の本拠地はテスト用に残しているものだ。

この地図は「自律走行車は遠い未来の話だ」と主張する人たちに対する反論のようなものだ。格言にあるとおり「もうここにある、ただまだ均等ではない」だけなのだ。ただし、大部分が米国と中国に分布し欧州、カナダ、韓国、中東などにも一部分布している。これは、地域の規制体制に影響された結果だ。米国には、誰かが禁止するまでは許されるという寛容な規制制度がある。一方、中国はそのようなことはないが、規制を変えるためにすばやく動くことができる。

安全ドライバーの同乗するクルマは、優れた安全記録を持っている必要があるが、理論上は誰も乗っていないクルマと同じである。だがそれはあくまでも理論上の話に過ぎない)。監視されていないロボットを世に送り出すということは、そのロボットが十分に安全なものであることに「全財産を賭ける」ということなのだ。自信がなければそうした賭けには出ない。一般提供を始めるということは、見ず知らずの人に対するリスクを引き受けるだけでなく、一般市民やマスコミに自分のシステムの失敗や現実を隠さず見せるということだ。だからこそ、そうするためのハードルはぐっと高くなる。

中国のNeolix(新石器、ネオリックス)やMeituan(美団、メイトゥアン)をはじめとする数社は完全な拠点リストを提出していない。この地図は、今後データが入り次第、随時更新される。マップのウェブページでは、地図上の分類の詳細や、新しい登録申請を行う方法などが紹介されている。特に中国においては、これらの場所は個別に検証されているわけではないことに留意が必要だ。各社は掲載基準を満たしていると主張している。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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