危機への備えとして、今できること
システムとプロセスのアップデート危機に備えるため、CEOは「企業のシステムとプロセスをアップデートし、必要不可欠な情報をリアルタイムで提供できるようにすべきだ」。ボストン大学ケストロム・ビジネススクールで、リーダーシップ、交渉、組織行動、調停について教えるモシュ・コーエン(Moshe Cohen)はEメールでそう述べている。
コミュニケーションプランの策定
「CEOは、社内リソースと社外パートナーを活用して、コミュニケーションプランを策定すべきだ。危機のさなかに先手を打ってメッセージを発し、自身をコミュニケーションチームの取り組みに不可欠な存在と位置づけることが望ましい」と、コーエンは勧める。
危機管理チームの招集
世界的セキュリティ会社であるピンカートンでバイスチェアマンを務めるティモシー・ウィリアムズ(Timothy Williams)は、CEOは重大な危機への備えとして、今すぐ以下のステップに従うべきだと語る。
・「危機管理チームを招集する(中略)選出の基準は、業界特有のリスク、過去の危機的状況での経験、業界における専門性とする」
・「危機管理チームのリーダーには、自社と業界について豊富な知識をもち、業界カルチャーのなかで高く評価されている人物を選ぶ。リーダーは、クリティカルシンキングや、高度な交渉スキル、情動的知性を備え、流動的でストレスフルな状況に、時に長期間にわたって対処できる人物でなくてはならない」
・「危機管理チームのメンバーに対して、適切な資金と、それ以外の業務を免除される時間を割り当て、あらゆる危機への対応に向けて十分に準備させる」
・「経営幹部や管理職に、(危機管理チームの)プロセスを周知させる。経営幹部を定期的に危機管理シミュレーションに参加させ、チームの運用体制や、危機下での意思決定システムについて理解させる」
調査について
「C-Suite Outlook 2023」は、2022年11月中旬から12月中旬にかけて実施された調査であり、1131人の経営幹部(うち670人はCEO)が匿名で回答した。カンファレンスボードによると、回答したCEOおよびその他の経営幹部のうち24%が、米国に本社を置く企業に在籍していた。その他の内訳は、ラテンアメリカが20%、ヨーロッパが16%、日本が13%、中国が12%だった。
(forbes.com 原文)