教育

2023.01.21 17:00

私的なことは私的なままに、王子にふさわしい倫理的義務

ヘンリー王子と、どう関係するのか

ヘンリー王子は、英国ITVのインタビュアー、トム・ブラッドビー(Tom Bradby)に対して、『スペア』を書いたのは、自分の人生の物語を掌握するためだったと語っている。これは崇高な目標だが、ヘンリー王子は、兄や他の人との私的な会話の恥ずかしい詳細をすべて世間に明かす前に、映画『ゴッドファーザー』を見ておいたほうがよかっただろう。

マイケル・コルレオーネ(「ゴッドファーザー」と呼ばれるヴィトーの三男)は、あまり出来の良くない次兄であるフレドがライバルの行動を擁護した後で、こう語る。「フレド、君は僕の兄貴だ。大好きだ。だが二度と、ファミリーに盾突く者の肩は持つな。いいな」

フレドはそれを理解しない。『ゴッドファーザーPART II』では、コルレオーネ・ファミリーの敵対者と手を組み、結果的にマイケルの命を狙うことになる。その結末をバラすつもりはない。裏切り者のフレドにとって、物事は良い方向には向かわない、とだけ言っておけば十分だろう。

フランシス・フォード・コッポラ監督が原作者のマリオ・プーゾと脚本を手がけた『ゴッドファーザー』シリーズの1作目と2作目は、たとえどんなに胸焼けさせられることがあったとしても、自分のファミリーに対して不誠実であることの危険性を強烈に思い知らせる作品だ。

要点

王子であれ、貧民であれ、すべての人々にとって、生きるための知恵とは、他者に対して敬意を払って接することだ。それは、私的なことは私的なままにしておくことも意味する。

このルールを意図的に破った場合、我々は、他の人から得ていた信頼を損なってしまう。そして、その状況を回復させることは不可能かもしれない。

forbes.com 原文

翻訳=ガリレオ

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