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2023.01.14 10:00

オープンイノベーションを成功させるには?「妄想」と「具現」のメソッド

Getty Images

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この記事を読まれている方の中に、日頃からビジネスに関わっている方は多いだろう。

ビジネスとは事業であり、事業とは価値を生み出して収益を得る行為であり、価値は未来につながるものだ。だからこそビジネスは必ずやどこかの点で未来につながっているものであり、企業は環境の変化に合わせて新規事業、未来事業を生み出す必要性を抱えている。

日々ビジネスコンサルティングに従事するなかで、「自社技術をどのように未来事業に発展させていけばよいかわからない」という悩み相談を受ける機会が、ここ数年急激に増えている。

各社が抱える課題は実に多様だが、共通する大きな理由が浮かび上がってきた。

・自前主義にこだわってしまう
・技術に対するバイアスから脱却できない
・共創相手が見つからない

技術というのはさまざまな経緯で発明されるが、ひとつ一つの研究は細分化されていることが多いため、「単体の技術」でビジネスを生み出すことは難易度が高い。これは普通に考えればわかることだが、思いのほか前述のトラップにはまってしまう企業が多いことに気づいた。

これでは、せっかく研究された技術や知財はバラバラに点在してしまい、企業としても日本としても大きな機会損失になってしまう。



バイアスから脱却し、共創を通じて自前では叶えられない、飛躍的な未来事業を生み出すために、オープンイノベーションという考え方が流通して久しいが、企業の壁を超えてコラボレーションを推進するハードルは高く「共創推進室」といった部署に所属する多くのビジネスパーソンがプロジェクトの進め方に難儀している。

さらに、大企業の中で定着している「ジョブローテーション」の一貫で、ある日突然に新規事業開発を担当することが決まるようなケースが数多く存在することも大きな課題だ。

営業や製造、マーケティングなど、さまざまな部署で優秀な成果をあげていても、急に新規事業開発を行うことは難しいのだろう。

共創プロジェクトの「コツ」とは


わたしはこれまで未来のプロトタイピングを繰り返し続けてきた。

たとえば、このようなプロジェクトだ。

・気象データを基に3Dフードプリンターで調理する「サイバー和菓子」
・市民から脳波データを自動で買い取り、唯一無二の絵画を生成する「BWTC」
・室内の感情を栄養にして育つデジタル植物「ログフラワー」
・世界のトレンドからプレイリストを生成するラジオ「モーメントチューナー」
・遠隔診療の選択肢を拡張する無人医療ブース「スマートライフボックス」
・日常生活で見過ごす“美”にしおりをはさむメガネ「シャッターグラス」

プロジェクトの一例

プロジェクトの一例

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文=出村光世

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