シカゴ大学ら名門米国大学がスタートアップ支援に数億円を計上

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シカゴ大学とテュレーン大学は、スタートアップを支援するための投資資金を提供する新たな資金調達手段を確立することを発表した。この発表は、連邦政府と全米の研究大学が、イノベーションと研究成果の商業化を促進するための取り組みを強化する中で行われた。

シカゴ大学


シカゴ大学は教員、学生、職員、卒業生が率いるスタートアップに投資するため、基金から2500万ドル(約33億円)を確保する。これは、シリーズA資金を調達している企業を対象としている。

同大学の寄付金を含む数十億ドル(数千億円)を監督するオフィス・オブ・インベストメンとは、シカゴ大学スタートアップ・インベストメント・プログラムをプライベートエクイティおよびベンチャーキャピタルのポートフォリオの一部として監督することになる。

同大学によると、この新しいプログラムを通じて、年間3〜4社の新規企業への投資を10年間実施する予定だ。各ベンチャーへの初期投資の上限は、50万ドル(約6600万円)、または投資ラウンドの20%のいずれか低い方となる。

また、大学側は投資の条件として、既存のベンチャーキャピタルが投資ラウンドを主導し、スタートアップの取締役会に席を置くことを義務付ける。

「大学は、起業に取り組む学生や教員を支援する取り組みを全学的に拡大し続けています」と、ロバート・J・ジマー学長は述べた。「既存企業が独立投資した新規企業に共同出資することで、大学全体としてスタートアップ支援を強化するとともに、ベンチャーパートナーに大学発の投資機会を探るよう働きかけていきます」

この新しい資金援助の対象となるため、スタートアップは「大学との重要な関連性」を持っていなければならない。つまり、大学が所有する知的財産から派生したものか、教員、卒業生、学生、職員が創業チームに加わっていることが条件となる。
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翻訳=上西 雄太

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