Chat GPTでの面白いやりとりをいくつか紹介します。
こちらはわたしがChat GPTに書いてもらった小説です。いくつかの設定と登場人物を指示するだけで、読み物として十分に面白い小説を作ってくれました。
「ChatGPT」にSF小説を書いてもらったら恐ろしいくらい普通に面白い作品ができてしまった|梶谷健人 / Kent Kajitani|note
また、「Chat GPT」に作りたい画像のイメージを伝えて、Stable Diffusion用のプロンプトを生成してもらい、エラーが出た際には入力すべき修正コードも教えてくれます。
ちょっとChat GPT頭良すぎるな…
— 梶谷健人 / Kent Kajitani (@kajikent) December 2, 2022
作りたいイメージを伝えたらStable Diffusionに入れるべきプロントを教えてくれて、本当に良い感じの画像(2枚目)ができたし、分からないスクリプトも教えてくれる(3枚目)。
まじでSFの世界に急に突入した気分…。 pic.twitter.com/NqchuIjuAC
また、Chat GPTにアプリケーション開発をしてもらっている人がいたり、
ok this is wild pic.twitter.com/sOJdbXwCJ3
— Packy McCormick (@packyM) December 1, 2022
はたまた、宇宙人のプログラミング言語という設定でオリジナルの開発言語を作らせている人もいます。
ChatGPT generates a fictional alien programmer named Xu and a programming language Xu has created called XTML
— (@SHL0MS) December 2, 2022
then generates a program for teleportation of objects or organisms, written in XTML pic.twitter.com/7LfYxTbEq4
このように、今年に入ってからGenerative AIの進化は加速しています。そして、今までAIに対する人間の聖域であったアートやクリエイティビティの領域も大きく変化しようとしています。
Generative AI時代のアーティストやクリエイターに求められるのは「感性の言語化能力」と「目利き力」
かつてベンヤミンは「複製技術時代の芸術作品」で、写真や映像という”高度な複製技術”が誕生したことで芸術のあり方が大きく変化したことを指摘しました。Generative AIという”高度な生成技術”の登場はそれに匹敵するか、それ以上の変化を芸術やクリエイティブの世界にもたらすと考えられます。
このまま技術が向上すれば、Generative AIは人間のアーティストが作ったものと見分けがつかない新しい作品を作ることができるようになるでしょう。
未来のシナリオとして、人間のアーティストやクリエイターがすべて代替されるということは起きないとわたしは考えています。写真の登場以降も写実的画家は生き残ったようにです。
しかし、その人が”マニュアルで”描いたというプレミアムを払いたいと思われる一部のトップアーティストとクリエイターを除いては、多くのアーティストとクリエイターがAIとの協業による作品づくりの世界で生き抜かないといけなくなると思います。
そして、そのとき優れたアーティストとクリエイターに求められるのは「感性の言語化能力」と「目利き力」になると思います。
Generative AIに作品を作ってもらうためには「Prompt」と呼ばれるテキストを入力することが必要です。そして、Promptの細かい単語の違いだけでもアウトプットは大きく変わってきます。いままでアーティストやクリエイターが自分の感性を言語化しないままに筆やペンを走らせていたところから、Generative AI時代にはそれをしっかりと言語化し、機械がわかるように単語を選び、適切な順序と比率で入力する能力の高低がアーティストとクリエイターの力量を分けるようになってきます。
そして、Generative AIは、画像や音楽などのクリエイティブな表現のバリエーションを文字通り無限に生み出すことができるようになります。そうなると、人間のアーティストやクリエイターが担う機能は「つくる」ことではなく「えらぶ」ことになります。そのときに、自分にとっても鑑賞者にとってもベストな一作を選ぶことができる「目利き力」が重要な資質になってくると思います。