冬至の夜、「流れ星」を見ようと外に出るか決める前に知っておくべきこと

こぐま座流星群は冬至にピークを迎える。写真はオーロラと並んで見えるこぐま座。Getty Images

2022年12月21日(日本では22日)、北半球では冬が始まり、南半球では夏が始まる。

協定世界時21日21時48分、太陽は南回帰線上に位置し、私たちの恒星が最も南にあるように見える。

今年の冬至には、太陽が昼間の南の空で最も低く位置するだけでなく特別なプレゼントがある。流星群だ。

米国流星学会によると、22日の早い時間(日本では22日日没後から23日未明)、北半球の1年で一番長い夜に、こぐま座流星群は出現する。

完璧なタイミング? 12月の冬至の日にやってくる流星群については多くのことが語られているが、「流れ星」を見るために1時間ほど外へ出るかどうか決める前に、いくつか知っておくべきことがある。

「流れ星」の数は1時間に10~25個


観測者は活動がピークになる日の午前遅くに5~10個の流星を見るだろうと米国流星学会はいう。過去には1時間に25個以上が報告されたこともあると同学会のサイトに書かれている。

ふたご座流星群も見えるかもしれない


1年のうちで最高の「流れ星」とはいえないが、こぐま座流星群は、この一年で最強かつ最も印象的な流星群の余韻が鎮まった頃にピークを迎える。毎年恒例の地球が小惑星ファエトン(3200 Phaethon)のデブリ帯を通過したときに起きるふたご座流星群は、先週ピークを迎え12月24日まで続く。1時間で見えるかもしれない流れ星の数を4個ほど増やしてくれるはずだ。

空の状態は完璧になる


流星群が人々を魅了するためには空の状態が完璧でなければならない。郊外の暗い夜は常にそうだが、月光がないこともまた有効だ。米国時間12月23日には新月を迎えるので、米国時間22日の三日月はわずか3%ほどしか光っていない。

「流れ星」はこぐま座からやってくる


流れ星どこからでも現れるが、こぐま座流星群の放射点はこぐま座にある。「小さなひしゃく(Little Dipper)」とも呼ばれるこの小さな星座は、北の夜空の「おおぐま座(Big Dipper)」の反対側にあり、形状はよく似ている。こぐま座には3つの明るい星、コカブ(Kochab)、フェルカド(Pherkad)、ポラリス(Polaris)があるが、それ以外の星を見つけるには非常に暗い空と双眼鏡がないと難しいだろう。

おおぐま座と同じく、こぐま座は周極星座と呼ばれ、毎晩、一晩中「沈まない」。なぜなら星座を構成する星の1つである、ポラリスすなわち北極星の周囲を回っているように見えるからだ。

冬至を祝うすてきな方法


冬至にとっての問題は、地球が太陽を周回する旅の道しるべという重要な役割がありながら、見るものが何もないことだ。流星群としてはそれほど大きなものではないが、外へ出てしばらく空を見上げていれば、こぐま座からの流れ星をいくつか見ることができるだろう。冬の明るい星座であるオリオン座、おうし座、ぎょしゃ座が南東の空高く出ている中、空を見つめるのは難しくないだろうが、北の空に視線を固定していれば、夏の一等星デネブとベガや、ヘラクレス座、かんむり座、うしかい座、しし座などの星座が地平線の近くに現れるのを見ることもできるだろう。

南半球からは見えない


こぐま座流星群は南半球からは見えない。それは、流星の放射点であるこぐま座が北の空にあるからだ。実際、こぐま座の中にある北極星(ポラリス)は、赤道より南からは見ることができない。こぐま座流星群のピークは、南半球では夜明け前の薄明と重なる。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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