今週「ベツレヘムの星」や冬至の空にこぐま座流星群が見える

木星(最も明るい)、土星(その左)と天の川が、カナダ、サスカチュワン川とハウス・パス地区の上空に見える。2020年7月26日(VW PICS/UNIVERSAL IMAGES GROUP VIA GETTY IMAGES)

今週、日が暮れたらどこでもいいので外へ出ると、明るい惑星が2つ見えるはずだ。

火星が東の空で明るく輝き、木星が南に昇っている。何日かすると、日没直後に金星が西から現れて仲間入りするが、それはクリスマスイブになってからだ。

果たして肉眼で見えるこれら1つあるいは全部の明るい惑星が、キリスト教の伝説にでてくるあの有名な「ベツレヘムの星」の正体だったのだろうか?

どうやらそのようだが、いずれにせよ、今週は今夜空にある明るい惑星たちを見る絶好の機会だ。

火星はここ2年以上(月を除いて)最も明るい天体で、12月初めに明るい「衝」を迎えた。一方、木星は色褪せ始めているが、それでもまだ魅力的に輝いている。双眼鏡や小型望遠鏡があればこの巨大惑星のすてきな光景を見ることができる(木星の4つの巨大な月であるガニメデ、エウロパ、カリスト、イオも見えるかもしれない)。

クリスマスの日になると日没直後に西の金星、水星から南西の土星、南の木星、東の火星まで、惑星の弧を見ることができる。天王星と海王星も出ているが、肉眼では見えない。

今週もう1つの天体観測イベントがこぐま座流星群だ。米国時間2022年12月21~22日深夜頃に活動が極大を迎え(12月21または22日には冬至点も発生する、日本では12月23日の未明)、1時間あたりわずか10個ほどの「流れ星」が放たれる。

しかし、週の終わりに新月を迎える今、少なくとも空は限りなく暗い。事実、もしこぐま座流星群(夜空のどこに現れるかわからない)を期待して空を見つめていれば、美しい細身の欠けていく三日月にも出迎えられるだろう。

こぐま座流星群(Ursids)という名前は、流星の放射点がこぐま座(Ursa Minor)の中にあることが由来だが、そこから放たれる「流れ星」は夜空のどこにでも現れる。主として北を見ているのはよい考えだが、長く尾を引くのは東と西で、それらはこぐま座から放射される。

こぐま座流星群は、13年に一度(最近では2021年8月)内太陽系を通過するタットル彗星(8P/Tuttle)が太陽系に残した塵によって起きる。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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