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2022.12.11 12:00

マツダの歴史ある「ロードスター4時間耐久レース」が熱い

マツダ「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」で準優勝した筆者のチーム

マツダ「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」で準優勝した筆者のチーム

ついに準優勝を果たした! トップとの差はたった1.2秒だから少し悔しいけど、素晴らしいレース展開だった。

12月3日に、筑波サーキットで恒例のマツダ「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」が開催された。僕のチームは「NHK x グランツーリスモ」は予選2位のスタートから上位と戦い、最後の周でトップの車両を抜いて優勝できるかと思いきや、惜しくも2位。そういうドキドキハラハラの展開こそがレースの楽しみだ。

マツダが世界のスポーツカー・ブームに火をつけたロードスターを導入したのは1989年。その年に、国内外でロードスターのレースも開催し始めた。やはり、この2人乗りのクーぺの楽しさとメリットを讃えるのには、草レースしかないと思ったらしい。

ということで、メディアに同車を取り上げてもらう狙いで、マツダは1989年に日本の筑波サーキットで「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」を開始した。でも、ただのスプリントレースでは簡単すぎてつまらないと考えられたので、制限されたガソリン量でレースをしてもらうおうと、マツダは決めた。つまり、このレースは半分レース、半分エコランというイベントとして誕生した。

クルマの写真

このレースに参加するのはメディアで、僕は2001年から参戦しているけど、今回は僕が出演しているNHK国際放送の番組「サムライ・ホイールズ」と、一流ドライビング・シミュレーターの「グランツーリスモ」とタイアップして挑んだ。

各チームに許されるドライバーは、4、5人ということで、今回は僕のNHK「サムライ・ホイールズ」の共演者で元F1レーサー片山右京さんを迎え、同時に、グランツーリスモ(省略して:グランツ)から、10年前のグランツ国内チャンピオンの山田和輝選手、グランツの国際試合でのトップ・プレイヤー菅原達也選手、そしてグランツの開発をしている坂本秀平選手の5人体制で出ることにした。

レースの様子

このレースにはなるべくフェアで平等で行うように、いろんな制限がある。その制限をどう処理するかで成績がコロッと変わることもある。まずは、レースで使えるガソリンの量は60リッターに制限されているし、それに、プロのレーサーを含む優秀なドライバーを採用するチームが多いので、レースができる限り平等で展開されるように、ハンディが罰せられる。23台中、なんと16チームに何らかのハンディがつく。前回のレースの優勝車には、4分ほどのハンディがついたけど、僕のチームには、片山さんもグランツのドライバー3人もいるので、割と強いとオーガナイザーが判断し、90秒の差をもらった。

出場したチームには、9回優勝経験のあるティーポ誌と5回ぐらい優勝してるJ-Wave局などの強豪がいるし、このレースの練習用にロードスターを買うというチームさえある。僕のチームには、そういう贅沢はできないけど、今回は、せっかくグランツとコラボしているので、グランツのシミューレーターで練習しようということで、ドライバーを全員集めて半日ほどエコラン的な走行を練習した。

つまり、使うガソリンはできる限り少なく、できる限り速いラップタイムを叩き出すという練習。やはり、バーチャルで練習した甲斐があって、皆とても上手に経済的に走った。グランツは、「リアル・ドライビング・シミュレーター」と呼ばれているけど、まさにその通りだね。ゲームで出したラップタイムと消費した燃料は全く一緒だった。つまり、十分練習していれば、バーチャルで出せるタイムは、リアルワールドでもそのまま出せるというの証明だ。
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文=ピーター ライオン

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