今年のサイバーマンデーの支出額はこのセールの売上が史上初の前年比マイナスとなった2021年の107億ドルから5.8%増加した。昨年は、サプライチェーンの問題で在庫が逼迫し、小売業者が値引きを控えたことで売上が低下したとされている。
アドビによると、今年は感謝祭(24日)とブラックフライデー(25日)のオンライン消費額も好調で、それぞれ52億9000万ドルと91億2000万ドルを記録し、ともに前年から2%以上の増加になった。
米国の買い物客の感謝祭からサイバーマンデーにかけての支出額は352億7000万ドルで、昨年から5%近く増加した。
今年の好調なサイバーマンデーの売上は、米国経済が置かれた逆説的な状況を示す最新の事例と言える。インフレ率が過去 40 年間で最も高い水準にあり、連邦準備制度理事会(FRB)が物価を抑制しようとする中でも、小売支出は堅調に推移している。米商務省が24日発表した10月の個人消費支出は前月比1.3%増と、9月の0.6%増から伸びが加速し、市場予想の1.0%増も上回った。
全米小売業協会によると、11月と12月は小売業全体の売上高の約5分の1を占め、小売業にとって重要な時期とされている。
アドビのアナリストのVivek Pandyaは、「小売店が過剰な供給と個人消費の軟化を考慮して、大幅な値引きに打って出るのは今シーズンの正しい判断だ」と述べている。
アドビは今年の米国人の11月と12月のオンライン消費額を2101億ドルと予測している。この金額は2021年から2.8%の増加になる。
(forbes.com 原文)