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2022.11.30 11:45

米個人消費は堅調、サイバーマンデー売上が過去最高の1.6兆円

Rawpixel.com / Shutterstock.com

米国で感謝祭後に開催されるEコマースの大規模セール「サイバーマンデー」の集計結果が開示された。アドビ・アナリティクスによると、11月28日のサイバーマンデーの売上は、過去最高の113億ドル(約1兆5600億円)に達し、インフレが激化し景気後退が懸念される中でも消費が回復しつつあることが示唆された。

今年のサイバーマンデーの支出額はこのセールの売上が史上初の前年比マイナスとなった2021年の107億ドルから5.8%増加した。昨年は、サプライチェーンの問題で在庫が逼迫し、小売業者が値引きを控えたことで売上が低下したとされている。

アドビによると、今年は感謝祭(24日)とブラックフライデー(25日)のオンライン消費額も好調で、それぞれ52億9000万ドルと91億2000万ドルを記録し、ともに前年から2%以上の増加になった。

米国の買い物客の感謝祭からサイバーマンデーにかけての支出額は352億7000万ドルで、昨年から5%近く増加した。

今年の好調なサイバーマンデーの売上は、米国経済が置かれた逆説的な状況を示す最新の事例と言える。インフレ率が過去 40 年間で最も高い水準にあり、連邦準備制度理事会(FRB)が物価を抑制しようとする中でも、小売支出は堅調に推移している。米商務省が24日発表した10月の個人消費支出は前月比1.3%増と、9月の0.6%増から伸びが加速し、市場予想の1.0%増も上回った。

全米小売業協会によると、11月と12月は小売業全体の売上高の約5分の1を占め、小売業にとって重要な時期とされている。

アドビのアナリストのVivek Pandyaは、「小売店が過剰な供給と個人消費の軟化を考慮して、大幅な値引きに打って出るのは今シーズンの正しい判断だ」と述べている。

アドビは今年の米国人の11月と12月のオンライン消費額を2101億ドルと予測している。この金額は2021年から2.8%の増加になる。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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