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2022.11.29 16:00

暗号通貨貸付大手「マトリックスポート」が140億円調達へ

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暗号通貨分野のパイオニアとして知られる中国の起業家、ジハン・ウー(Jihan Wu)が設立した暗号通貨のレンディング(貸し付け)大手「マトリックスポート(Matrixport)」は、FTXの破綻が引き起こした業界の低迷の中でも、15億ドルの評価額で5000万ドルの資金調達に向けたコミットメントを投資家から獲得したと発表した。

シンガポールに拠点を置くマトリックスポートは11月24日、このラウンドの第2弾を実施する予定だと述べ、合計の調達額が1億ドル(約139億円)になる見通しだと述べた。同社は、今回のラウンドの投資家の名を明らかにしていない。マトリックスポートは、Qiming Venture PartnersやIDGキャピタル、ドラゴンフライキャピタルらの出資を受けている。

マトリックスポートの広報責任者のRoss Ganは、「当社は主要なステークホルダーたちと日常的な関わりを持っており、今回のラウンドの残り半分の投資家とも、同じ条件で取引ができることを期待している」と述べた。

同社のサービスには、デジタル資産の保管や取引、融資、仕組み商品などが含まれている。マトリックスポートは現在、100億ドルの資産を管理・保管し、月平均の取引量は50億ドルを上回るという。

暗号通貨業界は、今月初めのFTXの破綻以降に混乱に陥っている。マトリックスポートは、自社の倒産のリスクはないとしているが、同社のプラットフォームでも合計79人のユーザーがFTX関連で損失を被ったという。

マトリックスポートは昨年8月、ユーリ・ミルナーのDSTグローバルや香港のエイドリアン・チェンのCキャピタル、マレーシアの富豪ロバート・クオックの孫のクオック・メン・シオンが設立したK3ベンチャーズらが主導した資金調達ラウンドでユニコーンの地位を獲得していた。

同社は、ビットメインテクノロジーズの共同創業者のジハン・ウーが立ち上げてから2年足らずでユニコーンの地位を獲得した。ウーは昨年、ビットメイン社を世界最大級のビットコインマイニング機器メーカーに成長させた後に同社を退社していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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