しかし、マスクをどれだけ信用するかにもよるが、実際に意味を持ちうるアイデアが1つある。それは、このゴタゴタが終わったときに、Twitterが生き残れるかどうかを左右するアイデアだ。
問題は、Twitterはこれまでクリエイターエコノミーに近いものを生み出してこなかったということだ。これまでTwitterは、YouTube(ユーチューブ)やTwitch(ツイッチ)のように、それらのプラットフォームでのコンテンツ制作を生業としている多くのパワーユーザーに、報酬を支払っていないのだ。マスクのいう 「検証料として8ドルを支払う」クリエイターへの課金が、この動きとは正反対だったとしても、マスクはプラットフォームにコンテンツを投稿する人に対して支払いを行うという考えは取り入れたいようだ。
Twitterを買収後、彼が最も早く世間に投げかけた質問の1つが、YouTubeがクリエイターに支払う報酬(現在収益の45%)の件についてだった。その際、マスクは「その金額には勝つ」と発言し、その後の混乱の中でもその考えは消えていない。先日の談話でも、より具体的にこの話が持ち上がった。
そのときマスクは「YouTubeでイケてるコンテンツクリエーターを集めて、『ねえ、キミのコンテンツをTwitterに投稿することを考えてみてくれないかな、YouTubeより10%多く支払うからさ』と言ったらどうなかと思ってるんだ」と語っていた。
ロンドンのYouTubeスタジオ(画像:Getty Images)