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2022.11.15 09:00

富山にサステナビリティ複合施設「トトン」開設 コワーキングスペースも

田中友梨

富山市に2022年9月23日にオープンした「トトン」は、地元のいいモノを取り入れながら「サステナビリティ」や「サーキュラーエコノミー」をテーマにした複合施設。今回は、オープン前日のプレス内覧会に行ってきた時の様子をレポートします。

6つのエリアで構成




「トトン」がある場所は、富山駅から車で12分ほどの「問屋町」という、名前から想像がつくとおり倉庫が並ぶエリア。施設は、家具・インテリアの販売を手掛ける米三(コメサン)の2階建ての倉庫をリノベーションして作られた、とても広く、開放的な雰囲気の施設です。

施設内は、マテリアルライブラリー、サーキュラーショップ、リペア・DIYスペース、コワーキングフロア、カフェ・朝ごはん、フォトスタジオの6つのエリアで構成されています。今回は、それぞれのエリアの魅力を写真と共に紹介します。

アップサイクルのアイデアの宝庫「マテリアルライブラリー」


入口を入ってすぐ左側には「マテリアルライブラリー」があります。ここには北陸を中心とした企業が持つ端材などが展示されており「これはアップサイクルに使えるかも」と気になる素材があったら、企業の仲介もしてもらえるそうです。





北陸発のアップサイクル品もある「サーキュラーショップ」




「サーキュラーショップ」は、トトンのバイヤーさんが、独自の目線で選んだサステナブルなアイテムが並ぶショップスペース。端材や廃材などをアップサイクルして作ったバッグやアクセサリー、食器などが置かれています。どれもこれも素敵なのですが、今回は、トトンのオリジナルアイテムや、北陸にちなんだアップサイクル品をご紹介します。

オリジナルの焼きもの


草木からつくられる釉薬をつかい作陶する、百六十年の伝統を持つ三助焼は、富山県砺波市の伝統工芸の一つです。トトンでは、三助焼の中でも妙薬がうまくのらなかったり、少しだけかけたり、といった理由で売り物にされなかった焼き物に手を入れて、トトンのロゴが入ったオリジナル品として販売しています。草木が醸し出す独特の色あいに一目で心を奪われてしまいました。





メガネの素材でできたアクセサリー


福井県の鯖江市は、メガネの産地。なるべくごみは出さないようにしているものの、どうしてもメガネのフレームの材料の端材が出てしまうそうです。「捨てるのはもったいない」ということで作られているのが、端材を加工したアクセサリー。






材料となる、メガネの端材の一例

自由に楽しめる「リペア・DIYスペース」


サーキュラーショップの奥には、回収した家具をばらした部品や端材などを使ってDIYができる「リペア・DIYスペース」があります。工具や機材も完備されており、材料を持ち込むこともできます。また、家具職人が常駐しているので相談も可能。




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文=曽我美穂

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