過去10年間、Neurotrackは認知症リスクの発見と診断の両方に使用できるデジタルツールを研究開発してきた。同社は開発したツールの臨床試験を繰り返し行って結果を公開し、FDA(食品医薬品局)のクラス2医療機器の認可を取得した。
Alzheimer’s Association(アルツハイマー病協会)の科学協力担当ディレクター、レベッカ・エーデルメイヤーは、同社の研究結果をいくつか読み、フォーブスにメールで以下のように伝えた。研究の中には大規模な人数に一般化するには対象数が少なすぎるものもあるが、Neurotrackが開発しているタイプのテクノロジーは「(認可されれば)アルツハイマー病やその他の認知症関連症状の早期発見に重要な役割を果たすでしょう」と語った。
キャプランは彼女の会社が開発しているスクリーニングテストは最終目標ではないと指摘する。もし最初のテストで懸念材料が見つかったら、患者は追加のテストへと進み「それらのテストによって、患者の総合的認知機能の理解を深めることができます」と彼女はいう。それに基づいて、同社は医師が患者のケアプランを作成するためのデジタルツールも提供する。さらに、軽度の認知障害のためのデジタル・セラピー治療も開発中だとキャプランは話した。目標は「初期兆候を検知したとき、その後の認知低下を遅らさせ、予防することです」
同社は新たに得た資金を使って、自社テクノロジーの製品規模を拡大し、スクリーニングテストが多くの医師の手に渡り、健康診断に組み込めるようにしたいと考えている。
「Neurotrackの課題はテクノロジーに関することではなく、健康診断に来た人たちがNeurotrackのテストを簡単に受けられるような運用方法をどうすれば確立できるかだと信じています」とNeurotrackの出資者であるDrumwright InvestmentsのCEOヘイズ・ドラムライトはいう。彼はこの会社は非常に有望な存在であり「総合的に考えて、現在市場にあるものよりはるかに効率的です」と語った。
(forbes.com 原文)