プラスチックの代わりは、本当に「紙」で良いのか?


真の問題は「使い捨て」




ここまで紙のメリットとデメリットを解説してきたが、真の問題は「使い捨て」にある。

プラスチックを紙に変えても、大量生産・大量消費社会が変わらなければ、新たな問題が発生するだけだ。紙を大量に消費すると、供給が追いつかず、森林破壊が起こってしまう。

本質的な問題を解決するために、できる限りごみを出さない生活を心がけると良いだろう。

FSC(R)認証を選ぼう


FSC(R)認証とは、環境保全や地域社会、労働者・先住民の人権に配慮し、経済的にも持続可能な形で管理された森林の木材とその木材から作られた製品であることを証明する認証である。

サステナブルな紙製品を買うと森林保全につながるので、できる限りFSC(R)認証のラベルがついた製品を選ぶようにしよう。

ほかにも、再生紙や非木材紙、間伐材紙、シリアルペーパーといった環境に優しい紙が存在する。

私たちにできること


私たちにできることは、脱プラスチックを進めながらも、可能な限り無駄な消費をやめていくこと。

適材適所で紙とプラスチックを使い分けることで、ゴミの総量やエネルギーコストなどをいかに削減できるかを考慮し、結果としてより社会課題解決につながる選択をしていくことが大切である。

「紙でできているならいいや」と思わず、マイボトルやマイバッグ、マイストローなどを持ち歩き、まずは使い捨てを減らすことから始めてみよう。

【参考】
リコー経済社会研究所
WWF
北アイルランド議会
日本製紙連合会


※この記事は、2022年6月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。

文=エシカルな暮らし編集部

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