リモート・ドットコム(Remote.com)やディール(Deel)などのスタートアップは、企業が世界中で楽に採用活動を進められるよう支援する上で豊富な経験を積んできた。こうした企業は、世界的企業が世界中で遠隔勤務者を採用し、入社プロセスを進め、税金や法令遵守に対応する仕組みやシステムを既に構築している。
スタートアップやエンジェル投資家、求職者のためのウェブサイト「エンジェルリスト・タレント(AngelList Talent)」は、遠隔勤務形態で採用されることを目指す候補者を世界中で探している。
求職者は、職務経歴書に記載されている以上のスキルを示すため、試験を受けることになる。工学系の候補者は、フロントエンド、バックエンド、iOS、アンドロイドなどのテストを受け、そのスコアを採用担当者が閲覧できるようプロフィールに掲載することも可能だ。こうしたスキルや能力は地理的な境界を越え、居住地ではなくその価値で評価される。
デジタルノマドのトレンドと、大都市からの大量の人口流出
新型コロナウイルス感染症が流行する中で、米ウォール街の銀行家やヘッジファンドのマネジャー、テック系著名人らはニューヨークなどの大都市を去り、ハンプトンズやパームビーチ、マーサズ・ビンヤード、コネチカット州やニュージャージー州の郊外に移住したり、海外の旅先に飛んだりした。
感染拡大中は、労働者が他国でデジタルノマドとして移住するトレンドが急速に出現し、中には同額の給与をもらいながら節約のため、生活費がより安い米国内の他の場所に移住を決めた人もいる。
米国人の移住を奨励する国もあり、コロナ禍で観光が減り経済に影響が出ていたバルバドスやエストニア、バミューダ諸島、ジョージアなどが米国人に門戸を解放し、労働や納税を通して経済に貢献することを促していた。
(forbes.com 原文)