未来のパンデミックを防ぐ方法


「ワンヘルス」が大切


ワンヘルスとは、人と動物と生態系、この3つの健康を1つのものとみなし、守っていく考え方である。

病気の治療や予防にはワクチンや治療法の開発が必要だが、それだけでは、そもそもの感染症の発生を抑えられない。

政府や専門家、企業、市民がさまざまな分野の壁を越えて協力し、ワンヘルスを実現して発生原因となっている野生動物の生息環境の破壊を防いでいかなければならない。

世界で広がるワンヘルスの取り組み


2003年以降、ベトナムは鳥インフルエンザやSARSに苦しめられており、2016年に「動物由来感染症のためのワンヘルス・パートナーシップ」を設立して政府機関と市民社会の連携を強化してきた。

国際的な連携も進んでおり、2020年11月には「ワンヘルス」を中心的に主導してきたWHO、FAO、OIEという人と家畜の健康を専門とする国際機関の集まりに、環境を専門とするUNEPが新たに参加した。

私たちにできること




無意識の行動がいつの間にか深刻な社会課題に加担しており、気付いたときには手遅れになってしまうケースが今後さらに増えていくだろう。とはいえ、さまざまな問題について考えすぎるのは精神衛生上よくないため、ひとまずは同じ過ちを繰り返さないことを強く意識していきたい。

その点、まずはパンデミックが発生する原因を知り、先進国の大量生産・大量消費によって感染リスクが高まっている現状を理解することが大切だ。

自分の消費行動が人、動物、生態系の健康につながっているか考え、ワンヘルスの実現に向けて取り組んでいこう。

【参考】
・環境省
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r03/html/hj21010103.html
https://www.env.go.jp/press/san-2.pdf
・WWF
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/4546.html
https://www.wwf.or.jp/activities/opinion/4433.html
https://www.wwf.or.jp/activities/activity/4402.html
https://www.wwf.or.jp/activities/opinion/4419.html
https://www.wwf.or.jp/activities/opinion/4451.html
・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index.html
・BBC News
https://www.bbc.com/japanese/56005960


※この記事は、2022年6月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。

文=エシカルな暮らし編集部

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