日本の紙幣は今まで約20年に一度のスパンで刷新されています。前回20年前の刷新では五千円札と千円札の肖像は変更されましたが、一万円札だけ福沢諭吉が続投となりました。1984年の起用から約40年間、一万円札の肖像であり続けたのです。
残念ながらその明確な理由は定かではありませんが、前回の刷新の際に総理大臣だった慶応大学出身の小泉純一郎氏が福沢諭吉の肖像画変更に大反対したという話は有名です。
そもそも、紙幣の肖像画として選ばれる人物の基準は何なのでしょう。国立印刷局によると、紙幣の肖像になる人物は、日本国民が世界に誇れる人で一般的によく知られている人物であること、偽造しにくいようになるべく精細な写真や絵画を手に入れられる人物であることとなっています。
そもそも定期的に紙幣が刷新されるのは偽造防止の観点からです。日本の紙幣の偽造防止技術は世界でもトップレベルといわれており、2024年に発行される新札では、新たな偽造防止対策として高精細のすき入れ模様や、3Dに進化したホログラムなど最新の技術が導入されます。
すべての紙幣の肖像画が一新される2024年、肖像画の選定理由、新たな偽造防止技術などに着目すれば、より意義深く新札に触れられるのではないのでしょうか。
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