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2022.08.23 10:00

138億歳の宇宙はこの先どうなる? 「サイクリック宇宙モデル」とは

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以下、高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所教授、松原隆彦氏著『図解 宇宙のかたち「大規模構造」を読む』(光文社刊)からの抜粋転載で紹介する。


宇宙の歴史を復習する


私たちは138億歳の宇宙に住んでいます。

このあと、宇宙はどのように進化していくのでしょうか。

そのことを考える前に、ここで宇宙の歴史をおさらいしておくことにしましょう。

現在広く受け入れられている宇宙誕生のシナリオは、いわゆるビッグバン宇宙論です。それに基づくと、宇宙の歴史は次のようになります。

1. 無から宇宙が誕生する。

2. インフレーションによる指数関数的な宇宙膨張が起こる。

この出来事は宇宙が誕生後10のマイナス36乗秒にスタートし、 10のマイナス34乗秒に終わる。

3. インフレーションが熱エネルギー(潜熱)を残して終わり、

その熱エネルギーを使って宇宙膨張(いわゆるビッグバンと呼ばれている現象)を引き起こす。

4. 最初の3分間で元素合成を行い、水素とヘリウム原子核を作る。


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5. 37万年後、プラズマ宇宙は終わり、宇宙は中性化した。

その頃の宇宙では、電磁波はプラズマによる散乱を受けなくなり宇宙を自由に伝播できるようになる。

このときの宇宙の温度は3000Kであり、宇宙はその熱放射で満たされていた。

この熱放射は宇宙膨張の影響で波長が伸び、温度が下がり、現在では温度3Kの宇宙マイクロ波背景放射として観測される。

6. 暗黒物質の重力に導かれ、原子物質が集められる。

宇宙誕生後1億年から数億年経過したときに(平均して約2億年)、宇宙最初の星が生まれ始める。

7. 原子物質を含む暗黒物質の塊(ダークマター・ハローと呼ぶ)が

合体を繰り返しながら成長し、銀河を形作っていく。

8. 現在、宇宙の年齢は138億歳になり、美しい銀河に彩られた宇宙になった。

もちろんこれが最終的な答えという話ではありません。人類が考え出した、一つのストーリーであると考えておくほうがよいでしょう。実際、新しい宇宙モデルのアイデアはたくさんありますし、この瞬間にも提案されているかもしれません。したがって、これは一つのモデルということに収めておくほうが無難です。
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