ティファニーのプロダクト&コミュニケーション部門のエグゼクティブ・バイスプレジデント、アレクサンドル・アルノーは4月、2万人以上がフォローする自身のツイッターアカウントで、そう問いかけた。
この質問に対するフォロワーたちの答えは、もちろん「賛成」が大半。その割合は、80%を超えた。そして、ティファニーは7月31日、「デジタルパスの『NFTiff』を発売する」と発表した。
クリプトパンクの所有者たちが購入できるこのデジタルパスは、それぞれが持つそのNFTアートを基に、カスタムメイドのペンダントを作るために必要なものとなる。
「NFTiff」の販売数は250で、ティファニーのウェブサイトの専用マイクロサイトで8月5日(米国東部標準時)から販売を開始。価格は実物のペンダントトップとそれをベースにしたNFTアート、実物のチェーン、送料などを合わせて30イーサリアム。およそ5万1000ドル(8月1日時点)となる。1人最大3セットまで、購入することができる。
これは、仏LVMHの傘下に入ったティファニーのマーケティングのアプローチが、新たな、そして完全に現代的なものに変わったことを証明している。アルノーはたった一人で、個人のSNSアカウントを通じて、ゲリラ・マーケティングキャンペーンを実行している。
試作品は公開済み
アルノーは自身が持つクリプトパンク「#3167」(今年1月29日に160イーサリアムで購入)を基に、ローズゴールドとエナメルを使ったペンダントトップを製作。その写真を上記の質問を投稿する数日前に、ツイッターで公開している。
そのペンダントには、左右の色が異なるサングラスの部分にサファイアとモザンビーク産のルビー、イヤリングの部分にイエローダイヤモンドが使われている。
そのほかアルノーは、このペンダントトップの製作過程を紹介する何枚かの写真と、完成後にロビンエッグブルーのティファニーのボックスに収められたところをうつした写真も投稿している。