キャリア・教育

2022.07.15 18:00

地球と同じで「回っていくのがいい」21歳 那須ほほみのSDGs論


母は、現在のSDGsにつながる教えも示してくれた。

「私の実家は、めっちゃ暑い日でも、エアコンとかあんまりつけない家で。母からは『寒かったら服を来なさい、暑いのなら脱ぎなさい』って教えられました。母によれば、電気の使いすぎは『地球に悪いとよ〜』って(笑)。母の言葉ってやっぱり深〜いですよね」

「SDGsって難しい」とはにかみながら、それでも、彼女のなかに母の教えはいまもしっかり息づいている。一人暮らしを始めたいまも「エアコンは極力使いません、暑い東京でも、脱げばいいんです」と笑う。



「あとは、ゴミを少しでも減らしたいから。ちょっと指先を拭くようなときもティッシュはなるべく使わないで、何度でも洗って使えるタオルを使うようにしていますし、水筒も活用しています」

友人たちとファッションについて話すときは、古着に言及することも少なくない。

「私たち、古着が好きなんですね。だからリサイクルとかリユースとか、服に関しては話したりしています。古着を買って着ることもそうですし、自分が着なくなったものを誰かに譲ったり。この地球が回っているのと同じように、身の回りのものも、そうやって回っていくのがいいなって思うんです」

発信力の高い彼女に「SDGsの取り組みで大切だと思うことは?」と問うと、少しの間、真剣な表情を浮かべて思いを巡らせていた。そして「やっぱり」と口を開いた。

「なんでも同じだと思いますけど、小さなことの積み重ねが大切なんじゃないでしょうか。お金だって毎日コツコツ貯金していかないと貯まらないですし。TikTokも毎日3本投稿し続けていたから、多くの人から『いいね』をもらうことができたと思うので。だから、SDGsも私たち一人ひとりが、小さなことでもコツコツと、やり続けることが大切だと思います」

まだまだ関心の薄い彼女と同世代=Z世代の人たちに、SDGsを広めるためにも「続けること」が肝要と話す。



「まずは、身近なことから始めたいです。友だちに『こういうこと良くない?』と伝えて。友だちが『それ良いね』と思ってくれる。そして、今度はその友だちが誰かに伝えて……、そうやって、だんだんと広まっていくのが理想です。

同時にインスタライブなども活用していきたいですね。『こんなことしてたら地球に悪いとよ〜』と、発信していきたい。それも、決して深刻ぶらず、楽しそうに。

でも、やっぱりそこもコツコツと言い続けるのが大事。たとえば『服は新品しか着ない』と思っている人に、『古着もこんな素敵なんだよ』と伝え続けることで、その人の気持ちが少しでも動いてくれたら、嬉しい結果に繋がるはず。一人ひとりの行動で、地球の未来がこんなに変わるんだということに気づいた私たち一人ひとりが、少しずつでも発信をし続けることが、いまはとっても大切なんだと思います」


那須ほほみ◎今Z世代最注目といわれ、総SNSフォロワー数は215万人超。TGCやGirlsAwardなど各大型ファッションショーに初出演し、8月20日には待望の初スタイルブックの発売が決定。現在放送中の『レジーナクリニック』全国CMにも抜粋され、フジテレビ系「めざましテレビ」イマドキガールに就任。8月6日スタートの日本テレビ『ばかやろうのキス』で地上波ドラマ初出演となる。女優としても今後待機作が多数控えるネクストブレイク筆頭の新星。

文=仲本剛 写真=秋倉康介 撮影場所=ITOCHU SDGs STUDIO

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