地球と同じで「回っていくのがいい」21歳 那須ほほみのSDGs論

那須ほほみ(写真=秋倉康介)

すっかり世間に浸透したSDGsという言葉。しかし、どれほどの人がその言葉の意味や内容を、理解し実践できているのか……。

SDGs=持続可能な開発目標。それは決して、国や企業だけが目指すゴールではない。いま、この星に生きる私たち一人ひとりが、たとえ「ちいさく」ても、できることを「ちょっとずつ」実行することが、求められている。

2021年末にスタートした「sdgs_media_japan」では、個人的で身近なSDGsを伝え、広めるために「いっしょに学ぼうSDGs!」と題し、発信力の高い俳優やタレントを、毎月一人ずつ紹介。日常生活のなか「自分たちの未来に共感」できるような、「ちいさくて」「ちょっとした」SDGsアクションを伝えている。


「SDGs=難しいというイメージが強くて。同世代の友だちと、SDGsのことを話題にすることは、正直少ないです」

現在、Z世代のなかでもっとも注目されている新星は、はにかみながらこう打ち明けた。

那須ほほみ、21歳。福岡県出身の彼女は今年1月、大手芸能プロダクション「スターダストプロモーション」に所属。3月には「第34回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2022 SPRING/SUMMER」に出演し、「TGCのランウェイを歩きたい」という、かねてからの夢を実現させた。そして8月にはドラマデビュー、初のスタイルブック出版と、華やかな予定がたっている。

そんなシンデレラストーリーの端を開いたのが、現在フォロワー総数215万人を超えるSNSでの人気ぶり。なかでも、2019年秋に本格的に始めたTikTokでは、博多弁の柔らかなイントネーションで「明日も頑張るとよ」などなど、可愛らしく呼びかける「#寝る前に一言」の投稿が注目を集めた。

「以前の私はTikTokをただ見てるだけの人で。自分で投稿するなんて全然考えていませんでした。でも、私が子供のころから毎日、母から言われていた、『電気消してから寝るとよ』とか『歯磨いて寝るとよ』っていう博多弁まる出しの言葉、これを発信したら面白いんじゃないかなと思って、始めてみたんです」



果たして、彼女のTikTokは大ブレイク。フォロワー数は現在120万人を超え、3000万近い「いいね」を集めるまでに。自身でも「やっぱり博多弁というのが、ポイントだったと思います」と分析する。

「私は生まれ育った福岡が大好きです。だから、インスタライブやTikTokライブでも、福岡のいいところをどんどん言い続けていますし、これからも続けていきたい。そうやって少しずつでも広めていくことが、福岡のいいところを守ることにつながると思うから。大きなことはきっとできないけど、私なりの方法で、故郷をずっと大切にしていきたいんです」

TikTokの投稿のヒントになった母の言葉。そのなかには、含蓄のある「深〜い言葉」もあったという。

「母からはいろんな言葉をもらいました。なかでも私に刺さったのは『人間、思い込みだから』という言葉。『頑張れないのも、頑張れないって思い込んでるから。その逆で、頑張れるのも、自分で頑張るって決めたから』って。母は別にそこまで意味深な言葉をかけるつもりもなかったと思うんですけど。でも、私には深く刺さったんですよね、『深〜い!』って思ったのを覚えています」
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文=仲本剛 写真=秋倉康介 撮影場所=ITOCHU SDGs STUDIO

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