米調査機関ピュー・リサーチ・センターが行った最近の調査によると、在宅で仕事ができる米国人の約59%はすべて、あるいは大半の時間を遠隔で勤務している。これは、2020年10月に在宅勤務をしていた71%と比べると少ないが、在宅勤務をしている人の大多数は現在、好んで在宅勤務をしている。
多くの従業員は過去23カ月間、在宅勤務のメリットがオフィスでの感染防止以外にもあることに気づいてきた。昼食時間には運動やパン作りができ、どこで働いていても誰もが午後5時には退勤して、5時1分にはソファにいるぜいたくを味わえる。
ただし、近所の散歩や自宅でのヨガでプライベートは充実するものの、こうした便利さにはコミュニケーションの崩壊や企業文化の喪失、従業員の孤立などの問題もあることが調査から示されている。
在宅勤務のメリットがデメリットを上回る人は多く、子どもがいる人の場合は在宅勤務をすることで放課後の保育を利用しないで済む。一方、1997~2012年に生まれたZ世代の労働者にとって、在宅勤務は求めている充実した有益な経験ではないかもしれない。
ここでは、Z世代が週40時間の在宅勤務を決める前に考慮すべき、在宅勤務の3つのデメリットを紹介する。
1. 従業員の孤立
ピュー・リサーチ・センターの調査では、従業員の約60%がオフィス勤務時よりも同僚とのつながりを感じないことがわかった。これは、コロナ禍で行われた他の在宅勤務に関する複数の調査でも浮上していた傾向だ。
会社ですでに数年働いていて、仕事には慣れたと感じ、社会生活も充実している従業員にとっては、同僚との強い絆の維持は重要に思えないかもしれない。しかし、大学を出たばかりで人生経験が少ないZ世代にとって、オフィスに出勤しないことはウォーターサーバーの周りで同僚とおしゃべりする機会がないことを意味する。
在宅勤務を採用している企業は、コミュニケーションツールとしてZoomやSlackなどにひどく頼っている。メッセージが増えれば通知も増え、会議も長くなるため、在宅勤務の従業員はオフィスにいるときよりも慎重に相手と話すようになる。そのため新たな従業員は、職場での関係を友情に変えづらいかもしれない。
同僚の生活を垣間見る唯一の方法がZoomの背景やSlackのプロフィール写真なら、仕事中はつながりを感じづらく、まして勤務終了後に会おうと思うこともないだろう。また個人的なつながりの欠如により、上司と対面で話すことがない人は昇進や出世の機会も減ることが調査から示されている。