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2022.06.02 07:00

巨額損失を計上した世界の大企業ランキング

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数十億ドル単位の売上をあげる大企業は、投資家やステークホルダーにとっては多額の利益をもたらすありがたい存在だ。だが、ひとたび業績不振に陥れば、こうした企業はたちまち金食い虫と化し、計り知れないほどの額の損失を生むことになる。

売上が120億ドルを超える世界のトップ公開企業2000社を順位付けするフォーブスの年次ランキング「グローバル2000(Global 2000)」に入っている大企業の分析から、各社の実態が明らかになった。

大企業が巨額の損失を計上しても、それが(希望的観測かもしれないが)一時的なものと考えられて生きながらえるケースには、実際には複数のシナリオがある。

2021年、売上比で損失が最も高い割合に達した大企業*の一覧


売上に占める損失の割合(%)/所在地/企業名/売上額(単位:10億ドル)

96/中国/快手/12.58
56/イタリア/グルッポTIM/8.18
28/中国/滴滴出行/26.95
27/フランス/アトス/12.81
23/フランス/エールフランス-KLMグループ/16.29
19/日本/東日本旅客鉄道/17.67
13/米国/シェニエール・エナジー/17.64
13/中国/美団/27.79

*対象:フォーブスの年次ランキング「グローバル2000(Global 2000)」入りした、売上が120億ドル超の企業

2022年4月時点の最新年次データによると、損失額のワーストランキングに登場する企業のうち一部は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックで現在も苦境にある会社だ。エールフランス-KLMグループはこのケースだ。同グループの通期の損失額は39億ドルで、170億ドル弱という売上の23%にのぼった。同様にコロナ禍の影響を受けたのが日本の東日本旅客鉄道(JR東日本)で、売上の19%に相当する損失を計上した。

グローバル2000入りした全企業で見ると、2021年に売上に損失額が占める割合が最も高かったのは、クルーズ船の運航会社だった。ロイヤル・カリビアン・グループは通年の売上15億ドルの344%、カーニバル・コーポレーションは同35億ドルの268%に相当する損失をこうむった。

また、上記のエールフランス-KLMグループ以外にも、ブリティッシュ・エアウェイズやイベリア航空、ルフトハンザ、中国東方航空をはじめ、複数の航空会社ないしその親会社が、相当額の損失を計上している。
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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