一貫性と適応力、対照的な特性を兼ね備えた人材が成功できる理由

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適応力


一貫性が、信頼に足る、揺るぎないアプローチをその本質とするのに対し、その対極にある適応力は、新たな環境への対応能力を手にするために、あえて揺るぎない道を選ばないという特性だ。思考様式や物事の進め方においては、1つのやりかたに固執せず、オープンで融通のきく姿勢を基本とする。

絶え間ない進化の波にさらされる今日のグローバル市場においては、適応力は、単なる「持っていればうれしい特性」ではない。生き残りのためには絶対に欠かせない要素だ。予期せぬ状況に対応するため、思考や行動をその時々で適宜順応させていく能力があれば、困難を乗り切る力を持つ、チームに不可欠なメンバーとして認められるための一助となるだろう。

適応力を養うための方法を5つ、以下に紹介しよう。

1. 「ずっとこうやってきたから」という思考様式から抜け出す:今までの自分を良しとせず、新たな可能性を探ろう。適応力を身につけると、変化をオープンに受け入れ、それによって生産性を増し、時間や金銭、人材などのリソースをより効率的に使える可能性が高まる。

2. さまざまなソリューションを提案し続ける:適応力が高い人は、常にソリューションを提案し続ける。最初のアイデアが却下された時でさえ、いやむしろそうした時こそ、こうした姿勢が顕著になる。たとえ最初の提案が最善でなくても、徹底的に考え、できる限り多くのシナリオを提供することが、最終的に好ましい選択肢にたどりつくために効果的だということを、適応力が高い人たちは理解している。

3. プレッシャーの下でも冷静さを保つ:予想外の課題や状況の変化に直面した際に、適応力を備えたリーダーは、重圧がかかるなかでも冷静さと自信を保ちながら対処する。リーダーが適応力を発揮することで、チームの雰囲気も落ち着いたものになる。チームのメンバーは、上司から対応のヒントを得ることが多いからだ。

4. 人材管理において画一的なアプローチを排する:人はそれぞれ異なった個性を持ち、ニーズも人によって違う。リーダーは、時間を設けてチームメンバー一人一人のニーズを把握し、それを満たせるように、自分の指導スタイルを調整するべきだ。

5. 能力を伸ばす機会を常に探す:仕事上の新たなプロジェクトには積極的に手を挙げるとともに、スキルセットや知識基盤を常日頃から磨いておこう。自らの適応力を示す機会を常に探していれば、変化に的確に対応できる人材として、経験を積み、良い評判を築くこともできるはずだ。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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