Z世代の消費傾向、ミレニアル世代とどう違う? 4つの特徴

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「経験」ではなく「価値」を重視


米国のZ世代は、2001年のドットコムバブルの崩壊による不況、2008~09年のグレートリセッション(大不況)、そして2020年の新型コロナウイルスのパンデミックに端を発したリセッション(景気後退)が起きる中で成長してきた。

そのため消費においては、「最大の価値を提供する」商品を求める傾向がある。これは、「体験」を優先し、そのためには高額の代金も支払うミレニアル世代との大きな違いだ。Z世代の消費者を取り込みたい小売業者に必要なのは、品質や寿命など、製品の価値を定める要素をアピールすることだろう。

また、Z世代は製品についてまずオンラインで調べる人が多く、そのまま購入することも多い。この世代に続く「α(アルファ)世代」も、2年以上にわたって続くパンデミックのなかでバーチャルリアリティがさらに生活に浸透したことにより、同様にオンラインでの買い物を優先する傾向がある。

「スリフティング」を好む


オフィス外で勤務することが多いZ世代は(勤務時間を自分で決めるように)、仕事に適した服装も自分たちで決めている。最近のトレンドから分かるのは、彼らがプレッピーシックな着こなしを好み、オックスフォード生地のシャツやツイードのジャケット、ローファーなどを選んでいることだ。

こうした傾向の背景には、この世代が財布にも地球に優しい「スリフティング(寄付された古着などを売り、慈善活動にも携わるスリフト・ストアでの買い物)」を好むこともあるとみられる。

2021年には280億ドル規模の産業となったスリフティングは、最も若いZ世代の消費者が働き始める2029年までに、ファストファッションをしのぐ規模になると予想されている。

編集=木内涼子

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