プロパブリカは入手した納税記録から、2013〜18年に平均年間総所得が高かった米国人400人と、この間に彼らが支払った連邦所得税について調べた。リスト最下位の人の平均年収は1億1000万ドル(約138億円)だった。
上位15人のうち10人は、1位のゲイツ(平均年収28億5000万ドル=約3570億円)や2位のブルームバーグ(20億5000万ドル=約2570億円)をはじめテクノロジー系ビリオネア(資産額が10億ドル=約1250億円=以上の人)が占めた。収入はおもに保有株の売却から得ている。
業種別の高額所得者では、トレーディングで稼ぐヘッジファンド関係者が上位400人のうち5分の1を占め、もっとも多かった。シタデル創業者のケン・グリフィン(16億8000万ドル=約2110億円、4位)、サスケハナ共同創業者のジェフリー・ヤス(13億ドル=約1630億円=6位)、ツーシグマの共同創業者であるデービッド・シーゲル(11億7000万ドル、7位)とジョン・オーバーデック(同額、8位)らが含まれる。
上位15位には入っていないものの、企業幹部やプライベートエクイティー企業創業者、ウォルトン家やデボス家といった大企業創業家の相続人の名前も目立つ。
所得税率は一般的に所得の大きさに応じて高くなっていくが、プロパブリカがIRSの開示情報を分析したところ、年収200万〜500万ドル(約2億5100万〜6億2700万円)のグループの29%がピークだった。年収がそれより高い人、とくに超富裕層の負担税率はそれよりも低くなり、今回の調査によれば所得上位400人では22%前後にとどまっていた。
たとえば、ゲイツの所得に対する平均実効税率は18.4%、ブルームバーグの場合はわずか4.1%だった。一方、4位のグリフィンは29.2%となっている。