高額所得者のビリオネアの多くは、株式売却などさまざまな節税策を駆使して税負担を軽くしている。彼らは所得の大半を長期的なキャピタルゲインや配当から得ており、こうした利益にかかる税額は賃金や金利など通常の収入に比べて低い。
プロパブリカによると、上位400人は2013〜18年に、ジョージ・W・ブッシュ大統領による2003年の減税の一環で実施された株式配当金に対する税額引き下げで、年平均19億ドル(約2380億円)節税できていた。また、テック系ビリオネアをはじめ一部の富裕層は、株式の寄付に適用される税の特別控除を利用して納税額を大幅に抑えている。
プロパブリカの高額所得者リストにはほかに、アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズの妻ローレン・パウエル・ジョブズ(15億7000万ドル=約1970億円、5位)、オラクル共同創業者のラリー・エリソン(10億7000万ドル=約1340億円、9位)、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス(8億3200万ドル=約1040億円)、メタ共同創業者のマーク・ザッカーバーグ(6億5200万ドル=約817億円)、テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク(2億5400万ドル=約318億円)らも入っている。
ローレンの所得に対する実効税率は19.6%、エリソンは21.8%となっている。