ピュー・リサーチ・センターは、2月7日から13日にかけて、昨年自主的に仕事を辞めた約1000人の米国人を対象にオンラインで調査を行った。その結果、前職と比較すると、「収入が増えた」と回答した人が56%で、「変わらない」が20%、「収入が減った」と回答した人が24%だった。
また、前職を辞めてから「昇進の機会が増えた」と回答した人は53%で、「変わらない」は31%、「減少した」は16%だった。
さらに、ワーク・ライフ・バランスついて尋ねると、回答者の半数以上の53%が、「仕事と家庭の両立が容易になった」と答えており、「変わらない」は29%、「悪化した」は18%だった。
昨年仕事を辞めた人の中で最大のグループは、18歳から29歳の年齢層で、全体の37%を占めていた。彼らの24%が、自身を「低所得者」であると認識していた。
離職の理由としては、回答者の約63%が「給料の低さや昇進の機会のなさ」を挙げていた。さらに、育児の問題とフレキシブルな勤務体系を選べないことを理由にした人が、それぞれ48%と45%だった。
また、ワクチン接種の義務化が、「退職の大きな理由」とした人が8%だった一方で、「小さな理由」でしかないとした人は10%だった。
昨年は、仕事を辞める米国人が急増し11月に450万人、12月に430万人が退職していた。会計事務所PwCが1月に実施した調査によると、77%の企業の経営者が人材の採用と維持が自社の成長にとって「重要」だと答えていた。
しかし、採用時の一時金や予定外の昇給による社員の報酬アップを実施する、もしくは継続する予定だと回答した経営者は31%にとどまっていた。