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2022.01.22 12:30

ワインに次いで日本酒もGIを取得した「美酒美県やまなし」のチャレンジ


さらに、山梨といえば「ワイン県」。明治時代からブドウの品種改良など研究開発が行われてきた山梨県では、国内で初めてのワインのGI「山梨」を2013年に取得。山梨県内で収穫されたブドウ(42品種を指定)のうち一定糖度以上のものを使用し、県内で製造・貯蔵・瓶詰めまで行い、さらに品質検査に合格したもののみに「GI Yamanashi」と表示している。
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「ルミエール」のカベルネ・ソーヴィニヨン圃場。日本で古くから行われる棚栽培ではなく、欧米と同じく垣根で栽培している

この日訪れたのは、1885年創業の「ルミエール」。「本物のワインを造るには本物のブドウを育てること」をモットーに、甲州種はもちろん、シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンなどヨーロッパ品種の栽培にも力を入れているワイナリーだ。


「ルミエール スパークリング 甲州」はキメ細かい泡と、柚子やスダチのような清々しい柑橘の香りのスパークリングワイン
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その代表銘柄といえば、やはり「ルミエール スパークリング」。シャンパーニュと同じ造りの瓶内二次発酵によるスパークリングワインを2008年に製造スタートとは、国内でも早いほうだろう。今後はブラン・ド・ノワール(黒ブドウで造るスパークリングワイン。通常はピノ・ノワールを使用する)も販売をスタートさせる予定だそうで、日本のスパークリングワインを牽引する先駆者としての矜持を感じさせる。


駆け足に日本酒とワインの産地をめぐり、気づけば夕陽が山の彼方へ沈もうとしていた

山梨県には国内でもトップクラスのワイナリーが90社ほどあり、国内の約3割のワインを生産している。海外でも高く評価されているワインが多く、たとえば筆者が先日プライベートで飲んだ「グレイスワイン」(勝沼町)の「三澤甲州」などはいままでの甲州に抱いていたイメージを一新させる出色の出来であった。そしてその素晴らしいワインに並び、同じくGI「山梨」で世界へ飛び立とうとしているのが日本酒だ。

カリフォルニアやボルドーなど世界のワイン産地ではワイナリーを巡るワインツーリズムが人気だが、山梨ならワインと日本酒の産地を巡る美酒ホッピングも可能だろう。美しい自然に守られ、育まれる「美酒美県やまなし」の今後に大いに期待したい。

Photographs by Yamanashi Meijo, Lumiere Text by Miyako Akiyma

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