新年の抱負をやめて「SMARTな目標」を立てるべき理由

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SMARTな目標の一例を挙げよう。「2月の(期限)健康診断(妥当な関連性がある)までに、体重を3kg落とす(具体的で測定可能)。そのために、朝食では、マフィンの代わりにフルーツを1個食べる(達成可能)」

3.目標を書いて、目に留まる場所に掲げる。何かを宣言したり、ビジョンボードを作ったり、視覚化したりすることには効果があると、筆者は確信している。目標を立てたら、毎日必ず目に入るところにそれを掲示すべきだと思う。有名アスリートがイメージトレーニングなどの視覚化を取り入れているのには理由がある。視覚化するとそれが影響力を持ち、実際に前進できることは、科学的にも肯定されているのだ。目標をノートに書き出したとしても、それを閉じてしまえば、確認も見直しもせずに何週間も過ぎてしまう。でも、目に留まる場所に掲示しておけば、それを常に優先事項として頭に置いておける。

4.1人の友人に目標を打ち明ける。ある研究では、適切な人物に目標を話すと、目標に向けての取り組みを続けられる可能性が高くなることが明らかになっている。説明責任が出てくるからだろう。目標を立てたら、信頼できる友人やメンターなどに話すべきだ。ただし、単に誰かに目標を打ち明けるより、目標達成に向けた計画を説明し、進み具合を時々報告するほうがより効果的であることも、同じ研究で明らかになっている。

また、面白いことに、目標を大勢の人に公表すると、目標を達成したときと同様の満足感を覚え、その結果、達成に向けた努力をあまりしなくなってしまうことが、研究で示されている。ということで、目標を知人全員に話すのはやめておこう。

5. 柔軟に対応する。目標を立てても、時代に合わなくなったり、自分にとっての妥当さが失われたりすることがある。そうなったら、その目標はもう断念しよう。そして、自分に適した別の目標を立てるか、前に書き出した他の目標に手を加えられないか、考えてみるといいだろう。

ドミニカン大学カリフォルニア校の心理学教授ゲイル・マシューズ(Gail Matthews)が、270人を対象に行った目標設定に関する研究では、目標を文字に書き出したほうが、達成できる確率が42%高かった。さらに同研究によると、参加者が目標を文字に書き、達成に向けた計画を立て、友人1人にそれを説明して、進捗状況をときどき報告していた場合の目標達成率は76%だった。

というわけで、新しい年を迎えるにあたっては、少し時間をとって、自分は今どの段階にいるのか、どこに向かっていきたいのかを振り返ってみよう。そして、新しい年に達成したい、とてつもなく大きく無謀で大胆な目標を立てよう。それを文字にして、内容をわかりやすく小分けにし、信頼できるメンターに伝えよう。達成できたときには、お祝いすることも忘れずに。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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