キャリア・教育

2021.12.31 20:00

新年の抱負をやめて「SMARTな目標」を立てるべき理由

karen roach / Shutterstock.com

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年が明けるたびに、私たちは新年の抱負として「今年は〇〇をするぞ」と心に誓う。そして、その年が終わって次の年を迎えたときにも、また同じことを繰り返している。ある調査によれば、新年の抱負として目標を立てても、そのうちの80%は2月初めまでに挫折しているという。

それはなぜかというと、そのほとんどが「実行可能な計画」を伴っていないためだ。何の理由もないのに、ある日突然、そうすべきだとプレッシャーをかけられて決めざるを得なくなるもの。それが新年の抱負なのだ。

新年の抱負の上位に並ぶ、おなじみの目標と言えば、「健康的な食生活を送る」「ダイエットする」「運動する」だ。けれども、こうした目標を立てたところで、ちっとも達成できない。健康的な食生活とは具体的にはどういうものか、運動とは何を意味するのか、などが曖昧なのだ。

そこで来年は、新年の抱負の代わりに、SMARTな目標を設定することをお勧めしたい。「SMART」な目標とは、「Specific(具体的な)」「Measurable(測定可能な)」「Achievable(達成可能な)」「Relevant(妥当な関連性がある)」「Time bound(期限付きの)」目標ということだ。

来年の目標達成に向けて、次の5つの段階を踏んでいこう。

1.自分の人生のあらゆる側面を振り返って、自分が今どの段階におり、どこに向かっていきたいのかを考える。厳密に言えば、目標は、自分が野心を抱いていること、あるいは努力を積み重ねた先にある目的であり、私的なものだ。私たちの人生は、全員に共通するひとつの軸を中心にして繰り広げられているわけではない。人間とは複雑な存在だ。自分の人生を、私的な側面(他の人との関係性、健康)、職業の側面(収入やキャリアゴール)、感情面(メンタルヘルス)、精神面(自己実現、セルフケア)に分けて振り返ってみよう。

振り返りの方法は、それぞれの人によって異なるだろう。1人でやってもいいし、家族や友人と話し合ってもいいだろう。これは、目標を設定するための第1段階だ。目標が無意味であれば、達成できる可能性は低い。また、目標が多すぎても、やり抜くことは困難となる。最初は、最優先したい上位5つのゴールを選ぼう。

2.自分が変えようと決心したことのSMARTな目標を書き出す。目標は、SMARTの頭文字に従って立てよう。

・Specific(具体的な):目標は、「自分は何を達成したいのか」「それが自分にとって重要なのはなぜか」という疑問に対する答えであるべきだ。

・Measurable(測定可能な):目標を、自分でコントロールできる数字で表わそう。成功の測定に関して、他の人に頼るものはだめだ。たとえば「給料を上げてもらう」という目標を立てたところで、自分ではコンロトールできない。

・Achievable(達成可能な):とてつもなく高い目標であっても、達成は可能だ。目標が何であれ、すべては最初の一歩から始まる。

・Relevant(妥当な関連性がある):その目標は、なぜ今の自分にとって重要なのか。その目標は、今の自分の人生にとって妥当で適切だろうか。職業上の目標を立てるときにはとりわけ、「妥当な関連性」が大切だ。

・Time bound(期限付きの):目標達成の具体的な期限を設定しよう。期限が決まっていると緊迫感が生まれ、行動せねばというモチベーションがかき立てられる。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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