ビジネス

2021.08.14 07:00

機能性クッキードウなどで人気を集めるドウ、100万ドルを調達


「この分野は、既存の勢力を乱す新規進出者がほとんどいない状態で、5億ドル規模の市場の90%をピルズバリーとネスレが占めていた」

ドウは2020年10月、ジンジャー・ドゥードゥル、チョコレートチップ、ブラウニー・バター、ピーナッツバター・チョコレートチップという4つのフレーバーをひっさげてオンラインで正式に商品を売り出し、わずか1週間で2カ月の売上目標を達成した。それを受けて、ラダはフルタイムの職を辞し、製造規模をホームキッチンから、地域の共同製造業者へと拡大した。

ラダが築いてきた業界のネットワークと、オンラインでの強い影響力の組み合わせのおかげで、ドウは早い段階から出資者を引きつけることができた。ロサンゼルスの時計ブランド「MVMT(ムーブメント)」の共同創業者ジェイク・カッサン(Jake Kassan)も、そのうちのひとりだ。MVMTは、「トリュフ(Truff)」ソースや、植物性プロテインバーの「メズクラ(Mezcla)」といった別のCPG製品にも出資している。

自然食品チャネルや大量小売チャネルへの進出


ドウは現在、自然食品も置くコンビニエンス・ストア「フォックストロット(Foxtrot)」などの店舗で売れ行きが好調だ。これを受けて、ホールフーズ・マーケットやスプラウツ・ファーマーズ・マーケットなどの別の店舗との協議を進め、提携の可能性を探っている。

ブランドン・コーエン(Brandon Cohen)やコートニー・リウム(Courtney Reum)などの投資家も、ドウが今後、大量小売チャンネルや自然食品小売チャンネルへ拡大するという方針を支持している。

リウムは先ごろ筆者に対して、「投資ベンチャーM13の創業者である(弟の)カーターと私は、ドウに投資し、かつてわが社で働いていたサビーナを支援できることを、個人的にとてもうれしく思っている」と語った。「我々はいつでも、ポストM13を担う人々がいっそう優れたものに取り組み、他に抜きんでることを望んでいる」

「成功するためには、適切な時に、適切な状況で、適切な製品を持っていなければならない。ドウは、食品分野におけるそうした製品のひとつであり、おいしさ、栄養、便利さの基準を満たしている」

ラダはドウの今後について、栄養バーが売上増の重要な鍵となるシングルサーブ(ひとつで一食をまかなえる製品)食品分野をさらに開拓し、将来的には、隣接する健康食品分野にも進出する予定だと話している。

「最初の1年で100万ドルの売上を達成すると予想している」とラダは述べている。「当社の小売成長によっては、300万ドルから500万ドル程度も見込めるだろう」

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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