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アマゾンCEO、ジェフ・ベゾス(Getty Images)

近年アメリカを中心に、「Convicted Civility(信念ある礼儀正しさ)」というフレーズがよく聞かれるようになった。日本でも、『Think Civility「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』(クリスティーン・ポラス著、東洋経済新報社)が10万部のベストセラーとなった。「職場における礼節」が真のエリートを作る理由とは、一体何なのだろうか。

必要なのは「円満な中庸路線」


いまの時代、自分の意見を持つことにどんな意味があるだろう? 世界中が常時つながっている現代社会では、意見が不足することはない。持論を展開すると、その多くがネット上やそれ以外の場所で批判を受ける。ネット上でのいじめはおもに中学生や高校生がやっていることだと考えがちだが、フェイスブックやツイッター、ニュース記事やブログのコメント欄にどんなことが書かれているかよく見てほしい。そうしたプラットフォームでは、大人同士で激しい応酬や個人攻撃が頻繁にかわされている。それも単に意見が合わないというだけで。

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Getty Images

公開討論や論争は、たとえばアメリカのような国を強大にした要因ではある。だが架空の人物、あるいは匿名の仮面をまとって、憎悪むきだしの言葉を相手にあびせる臆病者が建設的な討論の根幹をむしばんでいる。そういった人ほど腹立たしいものはない。私たちは子どもの頃に、人には敬意を持って接するように教わったではないか。人に親切にすることは大切であり、それがどれほど益をもたらすかは誰もがわかっている。自分の意見を持ち、同時に相手に敬意を表する方法はある。それが、信念ある礼儀正しさと呼ばれるものである。

ルター派の学者、マーティン・マーティは、1990年代にひとつの見解を示した。

「近年、確固たる信念を持っている人には礼儀正しさを望めず、礼儀正しい人は往々にしてたいした信念を持っていない。私たちに必要なのは、〈信念ある礼儀正しさ〉だ」

彼がいわんとしているのは、確固とした見解を持っている人は、自分とは違うものの見方をする人に対して、無愛想で冷ややかな態度を取りがちだということだ。同様に、あまりにも礼儀正しくあろうとする人(あるいは、それよりもはるかに厄介だが、政治的に正しくあろうとする人)は、意見を積極的に述べない傾向がある。私たちに必要なのは、円満な中庸路線なのだ。

職場での意見の対立を対処する4つの方法


信念ある礼儀正しさを発揮すべき最も重要な場所のひとつが職場だ。職場は私たちが一日の大半を過ごす場所だから、健全で活気のある議論を促す雰囲気をつくるよう努める必要がある。

意見の対立が生じたらどうするか? ここで言う対立とは、オフィスに常備しておくコーヒーの種類についてではなく、個人の価値観や信念、信仰に関わることだ。そういった意見の対立に、真のエリートはどう対処するだろうか?

翻訳・編集=高橋知子/S.K.Y.パブリッシング/石井節子

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