1.聞く
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意見というのは、その人の奥深いところに根ざしていることが多い。したがって、誰かに否定されたり反論されたりすると、当然のことながら、守りの姿勢をとりがちになる。ときに私たちは自分の意見を伝えようとするあまり、同僚の意見を真剣に聞かないことがある。4年生のときの担任教師がいつも言っていたことだが、自分が口を開いているときは、人の意見に耳を貸せないものだ。互いに相手の言葉に耳を貸し、意見をかわせば、職場の人間関係ははるかに有益なものになる。真のエリートは、相手に無理に同調せず、相手の意見に耳を傾け、それを機嫌よく受け止めているのだ。
2.話す
自分の意見を伝えよう。持論を展開するときは、展開できるだけの自信を持っているはずだ。もちろん、話題によっては職場で持ち出さないほうがいい場合もあるが、ことマーケティングに関しては、タブーとされていることはほとんどない。信念ある礼儀正しさが身についていれば、相手に対して無礼にも傲慢にも威圧的にもならず、意見を伝えることができる。自分の意見を説いたり、相手に考えを変えさせようとするのではなく、冷静で穏やかな口調で意見を伝えよう。選挙で投票をしなければ、誰が統治するかについて意見する資格はない。自分の意見を言わなければ、職場で何が行われようと口を出す資格はない。
3.敬意
たとえ意見が合わなくても、同僚に敬意を表することはできる。相手の立場に立って、なぜ自分と違う意見を持っているのかを考えてみよう。意見を聞いてとっさに怒りや反感を抱いたときは、相手の立場を考えるのは難しいだろう。それでも怒ったり、不機嫌になるのではなく、相手の気持ちを汲んでみよう。あなたからすればとても理にかなっていることを、なぜ相手はそう思わないのだろう、と。または、その反対の状況を考えてみよう。それでもあなたの考えは変わらないかもしれないが、最初よりは相手の意見を尊重できるようになるはずだ。自分が尊重されたければ、まずは相手を尊重すべきだ。
4.相手に同調する必要はない
同僚と意見が合わないとき、最も賢明な心構えとして、相手に同調しなくても前に進めることを忘れないでいよう。信念ある礼儀正しさを身につけておけば、意見の一致を見ない相手とでも、協力して仕事ができる。なぜなら、自分とは異なる人や意見に対して敬意を払えるからだ。「見解の相違を認め合うこと」が前進するための一番の早道であり、最も障害の少ない道になることもある。
「信念ある礼儀正しさ」の真意
「信念ある礼儀正しさ」のことを教会の礼拝で初めて耳にしたとき、私はその考え方に深い感銘を受けた。どういう状況であれ、誰よりも声高に意見を述べる人(またはメディア)が人々の考えを支配しているように思えることがよくある。職場であれ家庭であれ、あるいは社会的な問題であれ政治的な問題であれ、考えの正当性を熱っぽく主張する人たちがいる。私たちには幅の広すぎる刷毛で、人々やグループを一色に塗りつぶしてしまう傾向がある。だが、個々の意見は誰にも奪えない。だから、奪われているかのように自分の意見を守る必要はない。
たとえ自分の意見に賛同者が少なくても、私たちは大胆であっていいし、独自の意見を持つべきだ。そして自分の意見を尊重してほしいと願うのであれば、同じように大胆に、おおらかな気持ちで、人の意見も尊重すべきだ。それが信念ある礼儀正しさの真の定義である。