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大谷翔平選手(GettyImages)

大谷翔平選手。もともと大リーグでホームラン王争いの単独トップに立っていたが、このたび、オールスターゲームに投打の両部門で選出されたことで話題だ。

その大谷翔平選手が高校時代、監督の勧めで「目標達成シート」を使っていたことをご存じだろうか。

そして、この目標達成シートの原型となっているのが、ここで紹介する「マンダラチャート」だ。

マンダラ(曼荼羅)とは、密教の経典を視覚的に表す、古代インドに起源をもつ図像だ。そして、マンダラチャートは3×3の9マスと、それぞれのマスをさらに展開させた、合計81マスから成り立っている。

まずシート中心のマスに「高い目標」を書き、シート中心の3×3のマス(中心を除く8つ)にはその目標を達成するための項目を書く。そして、中央シート外側の各3×3のマス(中心を除く8つ)には、その8項目を達成するために必要な具体的項目を書き入れる、というシンプルなものだ。

ちなみに大谷選手がシート中心のマスに書いたのは「ドラフト1位で8球団から指名されること」。達成するための8項目のひとつ、『運』を中心とするマスには、「ゴミ拾い」、「審判さんへの態度」、「道具を大切に使う」、「応援される人になる」などと書いた。

大谷選手が「高い目標」を叶えたこのシートを、われわれが実際に仕事や、生活での目標達成のために使うにはどうすればいいのか。

これを知るために以下、松村剛志氏(マンダラチャートの開発者、松村寧雄氏の子息)による著書『【図解】9マス思考 マンダラチャート』(青春出版社刊)からの抜粋転載でお送りする。

関連記事:大谷翔平が夢を叶えた『マンダラチャート』で「経営プラン」を作ったら?


「はじめに:9マス思考から、無限の可能性が生まれる!」より


かなえたい目標がある。やりたいことがある。でも、目の前の出来事や日々の忙しさに追われ、なかなか手をつけられずにいる──。

こんなとき、「できないのは自分の意志が弱いからだ」と思っていませんか。

しかし、そうではありません。あなたのなかにはもともと「できる力」が備わっています。それを引き出す方法がわからないだけなのです。

その「できる力」を引き出す、簡単なツールがあるといったら驚かれるでしょうか。それが、中心核をもった9マスのチャート、「マンダラチャート」です。

マンダラチャートは、経営コンサルタントであり、私の父でもあった松村寧雄によって、1979年に開発されました。当初は経営者や公認会計士、税理士、弁護士、各種のコンサルタントの方々を中心に活用していただいていましたが、多くの方の実践を通して、さまざまな分野でマンダラチャートが効果的であることが実証されるようになりました。

マンダラチャートは、仕事だけでなく時間管理のツールとして「マンダラ手帳」へと進化していく一方で、思考法のひとつとしても広がっていきました。


Shutterstock

2018年、アメリカ大リーグで1年目にして大活躍した大谷翔平選手は、高校時代に「目標達成シート」を書いていたことが知られていますが、その原型がマンダラチャートです。こんにちの大谷選手の活躍はもちろん本人の努力の賜物ですが、目標を明確にしたり、モチベーションを維持するために、「目標達成シート」が果たした役割は少なくないでしょう。

マンダラチャートは、行きたい場所を目指す際の地図のようなものです。しかしその地図がいいかげんなものであれば、道に迷ってしまいます。では、どのように地図を描けばいいのでしょうか。

ここでは、マンダラチャートの構造や特徴についてだけでなく、実際に仕事やプライベートでマンダラチャートを使っている方々のさまざまな活用法も紹介していきます。「何を書いていいのかわからない」「どうやって目標にアプローチしていいかわからない」というとき、参考になることでしょう。

仕事で使えるマンダラチャート:マンダラチャートを使った事業計画(A案)


マンダラチャートは、もともと経営計画や事業計画の立案に活用されてきました。これは、目標達成と問題解決という、マンダラチャートの2つの特性を十分に活かした分野といってよいでしょう。

ここでは事例として、「ある店舗を任されている店長」という設定で、A型チャートを作成します。

センターエリアに入るテーマは、自分の所属する店舗名です。次に、業務内容を8つに分けて考えて、A~Hのエリアに図のように書き入れました。

以下に、各項目に記入した内容を説明していきましょう。大切なのは、当たり前に思えることでもいちいち書き出すこと。そうすることで、自分以外の人が見ても理解できるようになります。

Aエリアには目標達成のための具体的な数字を記入。Bエリアには、将来期待できるスタッフを挙げてみました。Cエリアでは、発注や在庫管理、商品不良の対応などを入れます。Dエリアは、接客や販売プロモーション、情報収集などを記入していきます。Eエリアは、販売業務が忙しくてもおろそかにできない、大切な分野です。Fエリアには、自店と関わりのあるセクションについて記入。Gエリアには、シフト作成や有給休暇、福利厚生などを記入し、働きやすい店の実現を目指します。Hエリアは、事業計画と関係がないように見えますが、業務遂行だけが仕事の目的ではありません。仕事を通して自分自身が成長するようなことを記入しています。





『図解9マス思考マンダラチャート 仕事も人生もうまくいく!』(松村剛志著、著書青春出版社刊)


以上は『【図解】9マス思考 マンダラチャート』(松村剛志著、青春出版社刊)からの抜粋転載である。

関連記事:大谷翔平が夢を叶えた『マンダラチャート』で「経営プラン」を作ったら?

文=松村剛志 構成=石井節子

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