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Yuichiro Chino / Getty Images

AI(人工知能)技術を初めて導入する会社にとって、既製品のAIソフトウェアを購入することは良い第一歩だ。技術インフラに投資したり、高給取りのデータサイエンティストを雇ったりする必要はほとんどない。他の顧客によって実証されたソリューションを手に入れられるという利点もある。アルゴリズムが適切に実装されている可能性が高いため、だいたいにおいて、精度については信用できるはずだ。

だが、ぬぐい切れない問題がひとつある。市場に多くのAIアプリケーションが出回っており、どれが最良の選択肢かを判断するのがきわめて難しいという点だ。なにしろ、ほとんどのテック系ベンダーが、自社のAI機能は他社から抜きんでていると主張しているように見えるのだから。

では、新しいソリューションを検証する際には、どのような要素を考慮すればいいのだろうか? 以下でそのポイントを見ていこう。

データ・コネクター:AIはデータがなければ役に立たない。データは、知見を得るための燃料だ。

だが、新しいAIソリューションに関しては、適切なデータソースを探して検証し、統合することが難しい場合がある。したがって、アプリケーションを検証する際には、このプロセスに対処するための手段があることを確認する必要がある。

データ分析のオープンソース・ソフトウェア「KNIME」の主席データサイエンティストを務めるロザリア・シリポ(Rosaria Silipo)博士は、「AIソリューションでもっとも複雑なタスクは、もはや機械学習アルゴリズムの実装ではありません。これについては、普通はどんなツールでも、機能セットの一部として提供されています。困難なのはデータの収集です」と語る。「つまり、オンプレミスであれウェブであれクラウドであれ、多様なデータソースにつながり、目的のデータを抽出することです」

柔軟性:現在導入されているAIは、汎用的な対応領域がなく、特定のユースケースに特化している。こうしたAIは「弱いAI(weak AI)」と呼ばれている。

そのため、検討中のアプリケーションが、使用したい特定の領域や状況に対応できるように設計されているかどうかを見極めることが重要となる。

AIを利用した検索およびパーソナライゼーションサービスを構築するカナダの企業コベオ(Coveo)でAI担当バイスプレジデントを務めるチロ・グレコ(Ciro Greco)は、「検索を例にとってみましょう。この分野では、AIを使って検索結果のランクづけを変更したり、適合性を向上させたりすることができます」と説明する。「Eコマースに検索を適用する場合、関連テキストがほとんどない製品のような、半構造化された記録を検索することになります。また、ウェブサイトを閲覧するユーザーから生まれる、それなりの量の行動データも使うことができます。この場合、ユーザーの行動に基づいて、きわめて効果的な戦略を立てられます。学習のもとになるデータが十分にあり、それを利用できるからです」

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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