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Forbes JAPAN Web編集部

SHOWROOM代表取締役社長 前田裕二(撮影:小田駿一)

前田裕二率いるSHOWROOMが、縦型動画サービス「smash.」を開始してから8カ月。6月よりBTSオリジナルコンテンツの配信、同時に北米・韓国へのサービス展開を開始し、同サービスのアプリダウンロード数は、世界で100万を突破した。

強敵揃いの動画配信市場で、いかにユーザーを獲得するのか。世界でのアプリダウンロード数200万、月間アクティブユーザー100万人の早急な達成を目標に掲げる前田に、その戦略を聞いた。

「PICK(ピック)」機能、想定の10倍


smash.は、5〜10分程度の短尺動画サービス。無料版と有料版の二段構えで、プレミアムと呼ばれる有料会員になれば、全コンテンツ見放題だ。縦型でスマホ視聴することが特徴で、アーティストやアイドルの画面占有率が高く、目の前にいる感覚や迫力、臨場感がある。

配信動画にはアニメやドラマなども含まれるが、全てプロクリエイターによる制作であることもsmash.の魅力で、「誰でもコンテンツを載せられるプラットフォームとは一線を画している」と前田は言う。

8カ月を振り返る中で前田が驚きだったと話すのが「PICK」機能の使われ方だ。

smsh.アクティブユーザー
(提供:SHOWROOM)

この機能では、画面を二本指でつまむと、動画を最大15秒まで切り取ることができ、アプリ内に保存される。アーティストの横顔や後ろ姿など、自分だけの特別な瞬間を収められる機能で、サービス開始から8カ月で、3000のエピソード数に対し、総PICK数は約560万回。当初事業計画の10倍以上使われている。

ユーザー同士で同じコンテンツを同時視聴するグループビューイング機能も実装されており、アプリ上で他のユーザーと「つながる」体験ができるのが、smash.の優位性の一つでもある。今後は、PICKで保存した動画を他のユーザーと視聴したりコメントを書き込んだりすることができるようにしていく。これは、自分と同じ「好き」を共有するソーシャル性を持つ。海外ユーザー同士のコミュニケーションも可能にするべく、自動翻訳機能の準備も進めている。

既存のSNSと異なり、少人数で場を共有できることは、心理的安全性も確保される。一方でインスタグラムのストーリーのように、他のユーザーのPICK動画が次々表示され、それ自体がコンテンツとして楽しめるような設計にもなっていくという。

アクティブユーザー数の増加はコンテンツ数に比例する。PICKがコンテンツとなり、内容の充実度も増せばアクティブユーザーは伸びていくと、前田は考える。

そして、今回韓国へ進出する上で、前田はこのPICKを最重要戦略と位置づける。

文=露原直人 撮影=小田駿ー

前田裕二起業家

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