アップアニーが6月29日に開示したデータによると、世界のアプリ支出額は前四半期比で20億ドル、前年同期比で70億ドル増加したが、アプリのダウンロード数に大きな変化は見られないという。
TikTokは、ダウンロード数と支出額の両方で第1位を獲得し、米国の平均的なユーザーが月に24.5時間アプリを利用していることから、エンゲージメントの面でユーチューブを上回っている。
その他の上位アプリとしては、最もダウンロードされたアプリがインスタグラム、ワッツアップ、テレグラムで、最も売上が多いアプリが、ティンダーやTwitch、ユーチューブだった。
さらに、フィットネスアプリや医療アプリに対する需要は依然として高く、ペロトンやFitbitなどのフィットネスアプリへの合計支出額が6億7300万ドルに達し、医療アプリのダウンロード数はパンデミック前の水準から75%増加していた。
また、ワクチン接種が進んだ国では、旅行やスポーツ系のアプリが急回復を見せている。
アップアニーの担当者は、「モバイルの使用状況は市場の変化を示す指標となる。様々な地域でモバイルが成長していることは、世界経済の回復の始まりを示している」と述べた。
世界各地で行われたロックダウンは、アプリ経済の急成長を促した。ゲームアプリは、2019年の年末以降に約30億回ダウンロードされ、支出額は約70億ドルに及んだ。また、ZoomやGoogle Meetなどのビジネス・コミュニケーションアプリも高い成長を示し、ソーシャル系やエンタメ、フードデリバリーのアプリも人気を伸ばし、パンデミックに起因する変化が今後も継続することが示唆された。
ネットフリックスの成功に続いて登場した、ディズニーのDisney+やテンセントのTencent Video、HBO Maxも支持を伸ばし、支出額の上位4位から6位を占めた。エンタメ系のアプリは、パンデミック中の消費者支出の成長の第2の原動力となっており、約1年前にサービスを開始したHBO Maxは2021年5月、米国で1800万人の月間アクティブユーザー数を記録した。
ダウンロード数では、ランキングの上位をフェイスブック傘下のアプリがほぼ独占した。第2位から4位は、インスタグラム、フェイスブック、ワッツアップの順で、フェイスブックメッセンジャーが8位に入っていた。