Anuradha Varanasi is a freelance science writer.

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中国では、新型コロナウイルス感染症の局地的な流行悪化を防ぐ上で、ワクチン接種に加えて厳格な非医薬品介入(NPI)の継続が必要だという点が新たな調査で指摘された。

同調査は、科学誌ネイチャー・ヒューマン・ビへービア(Nature Human Behaviour)に掲載されたもの。こうした非医薬品介入には、対人距離の確保や学校の閉鎖、マスク着用の義務化、感染者の隔離などがある。

研究者らは調査の中で、「効果的なワクチンをタイミングよく接種していくだけでは、局地的な発生が悪化し広範囲にわたって大規模にまん延するのを防ぐ上で十分ではないだろう」と強調した。

しかし、1日1000人につき4回分のスピードでワクチン接種を継続しつつ非医薬品介入を実施すれば、中国でコロナワクチンの接種活動が始まってから約9カ月後には新型コロナウイルス感染症の負担を99%ほど減らせる可能性がある。

中国は2020年12月から、7つの新型コロナウイルスワクチンを条件付きで承認している。中国で接種されたワクチンの数は、2021年6月1日時点で約6億8190万回分だった。これは中国人口14億人のおよそ24.3%に当たる。

研究者らは「ワクチン接種を受けた人の割合はまだ非常に低く、中国ではいまだに新型コロナウイルスの輸入とその後の伝染が非常に起きやすい状態だ。このことは、2021年の最初の4カ月間で数回、局地的な流行が生じたことからも裏付けられている」と警鐘を鳴らした。

共同著者のジュエン・ヤン(復旦大学、中国・上海)とバレンティーナ・マルツィアーノ(ブルーノ・ケスラー財団、イタリア・トレント)は、新型コロナウイルス感染症の規制を撤廃する上でどのような政策決定が国民の利益になるかを理解するため、感染拡大プロセスの数学的モデルをワクチン接種プログラムの評価に利用した。

その結果、対人距離の確保やマスクの着用、学校の閉鎖などが実施されない場合、中国国内でのワクチン接種のペースはウイルスのまん延を抑制し、遅らせる上で不十分で、新型コロナウイルス感染症の負担軽減にもならないことが分かった。

翻訳・編集=出田静

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