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英国では新たに確認される新型コロナウイルスの感染者の圧倒的多数が、より感染力が強く、すでに接種が進められているワクチンの有効性を下げる可能性があるデルタ(インド)型変異株(B.1.617.2)に感染していることが報告された。

英政府当局によると、その割合は90%を超え、イングランドでは96%になっている。これを受け、政府は感染対策として実施していたロックダウン(都市封鎖)措置について、イングランドでの緩和を4週間延期すると発表した。

公表されているデータによれば、インドで最初に確認されたデルタ型変異株に感染した場合、入院が必要となる可能性も高まるとみられている。また、感染力はアルファ(英国)型変異株より60%程度高いとされる。

ワクチンの有効性にも影響が出るとみられており、特に1回接種のみの場合の有効性が低下する可能性が指摘されている。

米国もデルタ株を警戒


米国でも、一部地域で感染が急速に拡大し始めているデルタ型変異株が、感染の大半を占めるようになるとみられている。依然としてワクチン接種率が伸び悩む州がある中、入院が必要な感染者が再び急増することが懸念されている。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国では新規感染に占めるデルタ型の割合は、これまでのところ約6%。だが、コロラド、モンタナ、ノースダコタ、サウスダコタ、ユタ、ワイオミングの各州ではさらに高くなっているとみられる。

米食品医薬品局(FDA)元長官、スコット・ゴットリーブは、この変異株が感染に占める割合は、2週間ごとに2倍に増加していると指摘。ワクチン接種率の低い州、1回しか接種をしていない人が多い州では、感染が再び急速に拡大する懸念があると警告している。

また、ジョー・バイデン米大統領の首席医療顧問を務める国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長はすべての国民に対し、この新たな変異株がもたらすリスクに備え、接種を完了させるよう促している。

人口の60%以上がすでに1回の接種を受けており(米国よりおよそ10ポイント高い)、世界で最も接種が進んでいる国の一つである英国でも、感染の第3波の到来が懸念されていることは、より多くの人が接種を完了させることの重要性を一層高めている。

英国は米国に比べ、ワクチン忌避の人が比較的少ないことから、変異株の感染拡大によってワクチンの重要性が高まっているとなれば、接種する人は増えると考えられる。一方、米国では依然として、31%がワクチン接種について「希望しない、または分からない」としており、調査でこのように回答する人の割合は、ここ数カ月あまり変化していない。

ニューヨークタイムズ紙がまとめたデータによれば、米国では26州で、1回もワクチン接種を受けていない人が住民の50%にのぼっている。さらに、ミシシッピ、アラバマ、ワイオミング、アイダホの各州では、1回でも接種した人の割合は、40%にも達していない。

編集=木内涼子

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