9日の午前10時前の段階で、ハイテク銘柄が多いナスダックは2.3%上昇し、S&P500は1%上昇した。
ハイテク銘柄の回復を牽引したのは、今月だけで21%も急落したテスラの株価が7%上昇したことで、月曜日に5%下落したツイッターも4%上昇し、アマゾンやフェイスブック、アルファベット、フェイスブックらがそれぞれ2%ほど株価を戻している。
上位のミーム銘柄も値を戻しており、月曜日に41%急騰したゲームストップはさらに13%上昇し、AMCも2%上昇した。
アパレルのサブスクリプションのStitch Fixは、8日に開示した四半期決算の内容がアナリスト予想に届かなかったため、21%の急落となった。同社の四半期売上は5億400万ドルで、純損失は2100万ドル(約23億円)だった。
スポーツ用品販売のDick’s Sporting Goodsの株価も、決算発表の今年の売上見通しがアナリスト予想を下回ったことを受けて(四半期の売上が予想を上回る31億ドルだったにも関わらず)、5%の下落となった。
「直近の市場トレンドは、国債とハイテク株の両方が上昇する激しい反転となっているが、両方とも売られすぎていたことと、3年債の入札結果の発表が迫っていること以外に、この動きを誘発した単一の要因は存在しない」と、バイタル・ナレッジ・メディア創設者のアダム・クリサフルリは9日のノートで述べている。
「このトレンドは、短い間は続くかもしれないが、マクロ経済的な要因がグロース株とバリュー株の間の格差を引き起こし、国債利回りを押し上げる要因が残り続けている中で、積極的に追いかけるべきものとは言えない」
モルガン・スタンレーのアナリストは、7日の顧客向けノートの中で、バリュー株が今後も予想通りの上昇を続けた場合、グロース株からバリュー株への転換はさらに加速する可能性があると警告した。
「成長株からバリュー株への転換を引き起こした要因の一部は、景気回復に伴う相対的なファンダメンタルズの改善と、バリュエーションの安さによるものだ」と、エクイティ・ストラテジストのマイケル・ウィルソンは述べた。
ジョー・バイデン大統領は、遅くとも11日までに1.9兆ドルの景気刺激策に署名すると予想されている。