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元グーグルCEOのエリック・シュミット / Getty Images

元グーグルCEOのエリック・シュミットは3月7日、中国が世界のAI(人工知能)領域で、最大のプレイヤーになるのを防ぐために、米国政府はこの分野の予算を増額すべきだと主張した。

現在65歳のシュミットは、7日のCNNの番組で、中国政府が2030年までに世界のAI市場をリードする存在になろうとしており、米国は今後10年の間にAI分野でのリードを「かなり早く」失う可能性があると述べた。

元グーグルCEOで、現在はAI問題を検討する特別委員会のNSCAI(米国人工知能安全保障委員会)のトップを務めるシュミットは、米国がロボット工学や顔認識技術、スーパーコンピューター分野でも中国に遅れをとっており、これが国家の安全保障のリスクにつながると指摘した。

彼は、「AIを用いて有害な情報を生成し、拡散することが民主主義への脅威をもたらし、最終的には戦争の武器として使用される可能性がある」と指摘した。

米国が競争力を持つために、シュミットはAIの研究開発のための国家予算を今年の15億ドルから2022年には20億ドルに増やし、2026年に320億ドルに(約3.5兆円)に達するまで毎年2倍にしていくべきだと述べた。

AIへの支出を増額することが、民間の投資を促進し、政府のインフラの近代化につながり、長期的には税金の節約効果を生むとシュミットは指摘した。彼によると、AI産業の市場規模は今後の20年で50兆ドル規模に膨らむという。

「これは国家の緊急事態であると我々は考えている」とシュミットはCNNの番組で話した。「中国で作られたAI技術が、必ずしも我々のプライバシールールや倫理に従うとは限らない。我々はこの戦いに勝つために慎重にならなければならない」

ジョー・バイデン大統領は現在、1兆9000億ドル規模の追加経済対策をとりまとめようとしている。大統領はその対策の中に、クリーンエネルギーの推進策や国家のインフラの近代化が含まれると述べている。また、AIや5G、ブロードバンドなどの最新技術に3000億ドル規模の投資を行うことも示唆していた。

NSCAIの他のメンバーとしては、オラクルCEOのサフラ・カッツやアマゾンの新CEOのアンディ・ジャシーなどが挙げられる。

フォーブスはシュミットの保有資産を193億ドルと試算している。

編集=上田裕資

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