連載に先がけて、これまで特に政治について考えてこなかった若者である筆者(23)がNYNJメンバーに素朴な疑問を聞くことにした。
私たち若者世代が政治に参加すべきことはなんとなくわかる。でも政治に参加したところで実際社会は変わるのだろうか。また、若者はどんなことにモヤモヤを感じてるのか。
ところで、政治に興味がある同世代って、一体どんな人たち……? NYNJ代表の能條桃子(22)とメンバーの田中舞子(20)、続木明佳(22)に疑問をぶつけてみた。
私が参加すると、どう変わる?
──政治に興味がない同世代についてどう思いますか。また、みなさんはなぜ政治に興味があるのですか。
能條:私は政治よりもまず日本社会に興味があって、いろいろな問題の根幹に政治があると思うから、政治にも関心があるだけです。興味は人それぞれなので、政治に興味がない人がいることもわかります。でも、実は社会課題に興味ある人は結構多いはずで、そういう課題は政治にも目を向けたらもっと早く解決するのにな、と思ったりします。
たとえ政治に関心がなくても、関係ない人はいないんです。自分たちの税金を使って政治って動いているし。みんなが参加したら、もっといい税金の使い方ができて、ハッピーな人が増えるのかなと思っています。
続木:これまでは私も政治に興味ない若者の1人でした。なんとなく政治に参加する=投票に行くことだと思ってしまっていて。
2019年の参院選の時も難しく考えすぎてしまって、誰に投票すればいいのかわからなかったんです。でも環境問題やジェンダーといった若い世代が関心の高いトピックや、身近なモヤモヤを解決することが政治に繋がっているんだと最近気づいて興味をもちました。
田中:NYNJのメンバーは、政治家になりたい!政治に関わりたい!と積極的に思っているというより、生活のモヤモヤや政治への疑問を感じる人が多いように思います。
若者の政治参加を身近にするべく活動するNO YOUTH NO JAPAN
──選挙権が18歳以上に引き下げられても、若者の政治離れが指摘されています。選挙が大事なことはわかるのですが、私の1票で何かが変わるんだろうかと思ってしまう自分もいます。U30世代が選挙に行くべき理由って?
田中:個人的には、投票に行かないと、これは違うと思った時に文句が言えないじゃんと思うんです。投票に参加して自分の意見を表明することは大事かなと思います。
続木:政治家って投票してもらえないと仕事がなくなってしまうので、投票してくれる人に対しての政策を掲げると思うんですね。若者が投票しないってわかってるんだったら若者のための政策は立てにくいのかな。U30の人口が減っているなかで、ひとりひとりが参加していかないと私たちに関する制度が整っていかないんじゃないかなと思っています。
──若者の投票率が上がったら、具体的に私たちの生活にどのような変化があると考えますか。
能條:ある試算では、国政選挙で若者世代の投票率が1%下がるだけで、若者は年十数万円損してると出ています。でもそれって本当? と思うだろうし、実際そうとは言い切れないですけど。
でも子育て政策や選択的夫婦別姓だったり、結婚や教育とか、若い世代が比較的よく利用するサービスに対する比重は確実に変わると私は思っています。